———————————————————————————————
小说下载尽在http://bbs.txtnovel.com---书香门第【毒鸩】整理
附:【本作品来自互联网,本人不做任何负责】内容版权归作者所有!
———————————————————————————————
たったひとつの恋
例えば夏の日の花火みたいに忘れられない
たった たったひとつの恋なんていうのがあるとすれば
おい もう今日終わろう
あ ちょっと これだけ
ああ…
もう終わりましょう
それはやっばり
二十歳の頃の恋なのかな
甲 お前ダメじゃないか!
配達終わったら すぐこっちに報告しなきゃ
あ すいません うっかり…
うっかりじゃねえよ 今度やったらなクビだぞクビ!
でも僕らときたら そういうことはまるでダメで
なんていうか
ダサいし金ないし…
ねえ
ねえ
友達
また これで行くの?
これしかない
じゃあ ちょっと待ってて
おまけに やってることも カッコ悪かった
え…どこどこ?
海釣り公園かな
いい 金かかっから無理無理 知ってるよ
発電所でいいじゃん 発電所かあ
火力発電所の廃水が流れ込む その辺りは
海の水が温かくなりウジヤウジヤ魚が集まってくるため
立ち入り禁止区域に指定されている
そこに忍び込み魚を釣り
料亭に持っていって金に換える
人いるよ ヤバイよ
とりあえず日が暮れて人目のなくなるのを待つ
あ~
フ…月丘さん
こういう席で笑うとは 何事ですか!
すいません
ねえ これ クーラーボックスなかったの?
ああ 探したんだけどね これでいいっしよ
あ いやいや…ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい
どうしたって パッとしない僕らだった
茶の湯とは主客 お互いを敬う心がなくてはなりません
それはひとへの心遣いに始まります
お客様においしいお茶を差し上げたい
おいしいお茶を飲んでいただきたい という真心
もてなしの心 それを感じていただく客の心
それが茶の湯の精神です
お点前もただ器用に
上手にたてるのが目的ではありません
大事なのは心です
心のこもった点前です
イヤ~ もう!
いや~!やだやだ もう! うわ~!
うわ~ ちょっ…
月丘さん
はい…すみません
でも僕は…君と出会った
寒い
亜裕太ここ気をつけろよ お~ サンキユー
来た… え?
マジか お前超デケェぞ え どうしょ 手伝え
おいおい バカバ力 俺も来た 俺も来た
えっ マジで あ~俺も 来た来た来た
来た メバル~ うっしや~ メバルゲット
来たね メバル多いね
おい… ヤバイよ
お前ら そこで何やってるんだ
オトリ オトリ オトリ 俺 行ってくる
エクスキユーズミー あの…
この…暇人が
ふざけやがって
行くぞ
こっちこっち こっちこっち…
捕まるかボケが
捕まってたまるか
どう?
ヤバイ ヤバイ ヤバイ
せ~の
大丈夫か 亜裕太 大丈夫
行くよ~
成功~ フウ~
うい~っしょ 大丈夫?行ける?
これ 今日 いくらぐらいいくだろ
これ結構すると思うけどね 1万円は…
すいません お~ごめんなさい
すいませ~ん ごめんなさい
何かあんの?坂の上に
知りたいか うん
『横女』だ…
えっ 横女って あの『横女』 横濱女学館だよね
おめえら うるせえよ朝から
ごめんごめん ごめん
でな そこら辺に こうボーイがいるだろ?
ボーイ? あれが慶應ボーイだ
分かるかな?チミ達 分かる 知らない
で 何やってんの 朝からナンパ
インカレだよ は?
知んないの?自分達の大学のサークルに
他の女子大の女のコ達を勧誘しにきてんでしょ
なんで お前そんなこと知ってんの は
お前から聞いたんじゃんかよ 飲んでる時
あ そうだそうだそうだ 違う俺な親戚にな
何 間違ったのか知んないけど 大学通ってるヤツがいて
その話聞いた ゆった…
あの すいません 慶応大学の方ですか?
いや違いますけど… そうですけど
じゃあ あのこれ ぜひお願いします
これは毎年恒例の『横女』と『慶応』の親睦を深める
「ムーンライトパーティー」です よかったらいらしてください
今夜6時からで… 裕子早く 遅刻だよ
いやでも… まあほらね… じゃあ失礼します
失礼します
ん~ アハっ見た?聞いた? 見た聞いた
もう 超かわいいんですけど すげえ かわいい
ちょっと どこ どこ つうか これ持てよ おい
裕子 早く走って
菜緒 危ない
うわっ
イヤ~ もう
うわっ… 何これ…魚
うわ~イヤ~
うわ~嫌い
大げさだな…
何よ その言い方…
どうもすいません 大丈夫だった?
買ったばっかのスカートが 台無しだよ
はあ…
メバル は?
いや 何なの これっつったから はい これはメバル
やめてください あの すいませんでした
そっちがそういうふうにいってくれんならこっちこそごめんね
よいしよ…
おいしそうなメバル は?
あっ なんて…
亜裕太
よかったら これどうぞ
どうも…
ほら あんたも謝って
ぶつかったのこっちだし メバルが汚れちゃったんだよ
ごめんなさい
はあ…
こっちこそ すみませんでした
チッ…
魚魚…
お前ら拾ってこいよ ちゃんと…
なんか いつもの弘人らしくなくね 熱くなっちゃって
つうか ああいうの マジでムカつくんだよ
なんか お嬢さん面しちやってさ
いやいや面っていうか だってホントのお嬢さんじゃん
『横女』の学生だよ?
お嬢様は こういう所で飯食ったりするんだろうなあ
しかも これこれ…見てみ さっき見たけどさ
もっとすごいよ
あ…『グランドブルークラブ』って有名な会員制んとこだろ
よく雑誌とかで見る
はあ…俺ら一生 行くことねえんだろうな
やっば違うよな…いいとこの大学生はいいよな
行こうよ それ
はい え?
だってこれ 『慶應』の人しか行けないんだよ
分かりゃしねえって な
だって いっぱいいんだろ?いいとこのお嬢さん方
だってバレたら…あ~ あなた達 これね
あ 裏回ってもらっても いいかしら
ここ お客さん来るとこだから あ…
裏
すいません… はい
裏行こうか
はいっああ…大丈夫か?
誰でもいいんだな
今日は…?
笑うた…
はい
何人目? 4人目
すげぇ モテモテ あと2人は行くから ちょっと見てて
そんな電話番号集めてどうすんの
どうしよっかな~
貢がせよっか
またそういうことを…
魚と一緒だよ 1匹いくらで売れるか
これ よろしかったらどうぞ ビンゴです
まだ間に合いますので
おい お前 あんま悪いことすんなよ
そうだよ ゲームじゃないんだから
ゲームでしょ
こいつらの人生 丸々ゲームでしょ
金持ちの家に生まれて 金持ち見つけて
それで「いい暮らししょう」って考えてる
損得勘定のゲームでしょ
男は男で 「いい女見つけて」ってさ
それだけでしょ
あ悪い…
おい ま お互い頑張ろうや な
「頑張ろう」って…
あっ お肉… ローストビーフだよ
どっちでもいいや そんなの
弘人 あんなこといってるけど…
大丈夫だって あいつあんなこといってっけど
悪いことはしねえって 面倒くせぇこと嫌いじゃん
まあ そうだな…
はあ…
はあ…
あの… 何か?
ジロジロ見て なんでしょう?
いや あの壁ん所…あの ちょうど君がいた横
ゴキブリが走ってたからさ えっ
あっ 今ここに うわっ
冗談
また会ったね
何それ
あ 忘れた?
ほら 朝…
階段で魚…
あっ…アイナメ
いや メバルだけど
でも 一日で2回も会うなんてさ 運命かな
俺 朝からず~っと 君のこと考えてたんだ
私も朝からずっと あなたのこと考えてた
1限の文化人類学の時も 2限のフランス語の時も…
え ホント?
「なんで私の周りに人が座らないんだろう」って
でも 3限の芸術学の時に なんでか分かったの
私の服が魚臭いからよ 遅っ
ずっと考えてたわ なんであのコ達は朝から
バケツに魚持ってあんなとこ歩いてたんだろうって
漁師なんだ
それは…冗談なの?
冗談
学部どこ?
『慶應』でしょ?学部
医学部
すごい…頭いいんだね 見かけによらず
いや そうでもないけど…
あ つうか その服かわいいね
いいわよ 無理しなくたって 浮いてるのは分かってる
そうかな なんかカジュアルで 逆に目立っというか…
本当にかわいいのは あなたのスズキが台無しにしたのよ
いやだからメバル…
せっかく今日着ようと思って
買った服だったのに 魚臭くって家帰って着替えて…
ねえ つうか さっきから何やってんの?
シャンパンどこかなって
シヤンパン?
あ…あっち ああ
あっ
えっ
ない 私バッグどこ…
え どんなの?
えっと 『シヤンルー』ってとこので 買ったばっかで
ごめん それ聞いても ちょっと分かんない
あ そっか えっと…あ ビーズのバッグで
ビーズ
これくらいで これくらい?
もうちょっと小さいこれくらい これくらい
もうちょっと…こんくらい
こんなバッグないでしょ
やっばきれいだな~みんな ああ
なんかさ こう やっばいいよね 女子大生って
いい匂いとかしてきそうだもんね
俺の周りにいる女とは違うっつうか
お前の周りに女なんているの? いるわ
母ちやんとか トラック会社の事務のおばちゃんとか
たまに行くコンビニの レジの姉ちゃんとか
なあ さっきからさ 食ってばっかいねえでさ
どうにかしてこいって ええ?
あのな メバルとアナゴとカサゴしめて1万2千円が
このパーティーのチケット代に 消えてんの
だから その分 食おうぜ
いやいや…お兄さん お兄さん
だからね自分の実力に気づいてないみたいだから
教えといてあげるよ お前カッコいいんだって顔は
「顔は」って何だよ
むしろ弘人よりイケてるぐらいだから ん なこと分かってるよ
分かってんの? だから 何?
いやだから ここは行って誰ぞ…
あの すいません…
お話し中ごめんなさい あの もしかして今日朝会った…
誰?
あ ほら 朝山手の階段でぶつかった…
ああ ああああ…
ビユーティフル…
こんくらい
すいません
あ ねえ
私 お手洗い もう1回やっば見てくる
もしかすると あそこの棚に… うん
ビーズ…
あ ねえちょっと待って
名前…
そこのトイレ行こうとしてる お姉さん
これじゃない?
よかった…
あげない
な~んて はい ウソだよ
じゃあさ お礼に1杯付き合ってよ
へえ~ 『横女』の英文科なんだ
そう 朝一緒にいた彼女も そうだよ
へえ~ あなた達は『慶應』の学部どこ?
あ そうだ当ててみよっか? うんうん…
う~ん…経済とか?
そうそう それぞれそれ経済 当たっちゃった~
実はね さっきあそこで しつこく誘われてたの
ポルシェでドライブしようとか 休みにヨットに乗らないとか
いかにもで 苦手だなあ 参ったなあって思ってたら
あなた達見つけて…来ちゃった
ポルシェはなあ… なあ
何乗ってんの? あっ…と
えっと…あ…あっ そうだ当ててみて
次の番号は…
(ドラムロール)
3番です
おお リーチ結構いますね~
これ どうもありがとう
いや…
あれなの?
なんかさ そういうふうに ニコって笑ったりすると
男みんな コロっと参ったりするの?
そうでもないのよね
え?
そうでもない よく裕子にいわれる
「もうちょっとうまくやれば モテるのに」って
あ 裕子って朝一緒にいたコね ここにも来てる
うん
でも「もうちょっとうまく」って いわれても
何をやればいいのか イマイチ分かんない…
どこが悪いかな 私
そういうとこじゃん?
は?
いやだから 今みたいなところ
てか 何でも喋り過ぎだよ
へえ~
「へえ~」って何?
いや まるで自分はモテるみたいにいうなぁと思って
うん まあね
ホントかな
いやホントだって いっちゃ悪いけどね
ここ来てからだって もう4~5人電話番号…
見せてよ電話番号
そういえば捨てたんだった
へえ~…捨てたんだ
いや ウソじゃないよホントに…ウソじゃないから
おお ビンゴ出まし
えっ 何? さあ…
ビンゴの1等賞ですよ 確かバリ島旅行だったと思います
バリ島って どこにあんだよ…
おめでとうございま~す バリ島旅行ペアチケットです
おめでと~ ペアですからね
誰と行くんでしょうか おめでとうございま~す
えっ やだ 何 ?
ちょっと危ないよ
うわっうわっ ちょっと危ないって
大丈夫? コンタクト…
は?
コンタクト落ちた 右目 何色?
薄いブルー
薄いブルー…
大丈夫ですか? はい
ないよ
いいよ 使い捨てだから
それ早くいえよ
僕は彼女といると探し物ばかりしてるんだ
ごめんなさいね これしかなくて
あ いえ…下着とかはコンビニで買ってきたし
モリタ君 厨房… はい
じゃあ… あ すいません
(くしやみ)
笑うなよ だってさあ
笑わないで 絶対笑いません
菜緒だって落ちたんだから
だって なんかやっばおかしい
バカ…
(くしやみ)
え~ 美容院で?
そう 電話番号教えてくださいって美容師の男の人が
それでどうしたの?
教えるわけないでしょ あり得ないでしょ
私も前にあった 渋谷でなんかフリーターみたいな人が
ナンパしてきてさあ え 付き合う?
まさかこういつちゃ何だけど 最低でも『慶應』じゃない?
できれば『慶應』の経済か医学部
あとは…国立? 一橋』とか『横国』
自分より下はイヤだよね 絶対そうでしょ
だって 愛じゃ何も買えないよ? そうだよね~
2人とも『慶應』の経済でね えっと…
あ 車はロールスロイス 乗ってんだって
ふ~ん ロールスロイス…
いや 大したことないよ
俺らにとっては まあ普通…かな
でね さっき聞いたんだけど 朝のあの魚
魚釣りしてたら いっぱい釣れちゃったから
知り合いの料亭に譲ってあげたんだって
ほら坂の上に『山ゆり亭』ってあるじゃない?
ああ…
(裕子)ねえでも
やっばり 将来は商社とか銀行とか?
まあ そうかなあ…
へえ~すごいね ホント?
うん すごい
帰るぞ
え?まだ湿ってんじゃん いいから帰るっつうの
ええ…じゃあ ええ…
じゃあね
さよなら
何だよ もったいないよ
媚売ってしつぼ振ってんじゃねえよ みっともねえな
はあ~ お前が来ようっつったんだべ
大したことないよ ロールスロイスなんて
僕達にとっちゃ普通だから バカじゃねえのお前ら
はあ ?
何 あいついきなり機嫌悪い…
あのコ達かわいいし いいコそうだったじゃないか
一緒だよ ブランドだけだろ
早く早く…
その格好でもおかしくないよ
行ってきなよ 追いかけてさ あのさっきのコ
そんな…そんなこと いってないじゃない
お礼いった?
ねえ 私見てたけどあのコ
わざと一緒に 落ちてくれたと思うよプール
キャ
マジかよ さっき食ったの何だっけ?
ローストビーフ
ねえ
ねえ 待って
ブランド好きのカモだ…
見てろ 10秒ぐらいで落としてくっから
どうしたの?
あの…えっと お礼
お礼いってなかったなと思って
助けてくれようとした…
じゃあさ…
まあ 今日は こんなんだから もう無理だけど
明日か明後日
あっ 全然その次でもいいんだけど…また会わない?
え…?
2人で会わない?
じゃあさ もう一度みんなで…
みんなで会わない?
ね?今日みんなに 悪いことしちゃったし
あ そうだ 今度ハロウィーンあるでしょ?
裕子と…あ 裕子って さっき一緒にいたコね
「丘公園の上の教会に行こう」って いってて
ハロウィーンの日は ステンドガラスがきれいなの…
ないね…
行かないね
いいよ 行こうよ
ホント?
なあ?
ああ 行くな うん
じゃあ約束ね
ハロウィーンの当日夜6時に 丘公園の上のガゼボの下
分かった
じゃあ
今年は創業60周年という節目を迎え
プラチナジユエリーフェアなどを行ってまいりましたが
その集大成といえるクリスマス商戦へ向けて
ディスプレーと広告展開の最終確認をしたいと思いますが
よろしいでしょうか? はい お願いします
まず元町本店では 横浜らしさをコンセプトに
表参道では最新のスタイルによる表現
六本木では工房を生かした セミオーダージュエリーに力を入れるなど
全国36店舗…
こんにちは こんにちは
あら お嬢さん… こんにちは
表のハロウィーンの飾り かわいいね
ありがとうございます
社長はまだ会議中で… いいですいいです 待つから
何か お探しですか?
う~ん えっとね
魔女がつけそうな リングかネックレスを
あ ピアスでもいいかな…
当店では そのようなものは 扱っておりませんが
あっ
欲しいものがあったら お金出して買いなさい
え~っ 売るほどあるじゃない これ
お客様の前だぞ
すいません
ちょっと カフェのほうで お茶飲んでくるから
はい こゆっくり いってらっしゃいませ
欲しいものがあったら お母さんに相談するか
バイトしなさい
バイト禁止でしょ? うちでしなさい
え~
「え~」じゃない 「はい」だ
は…い
「は…い」ときたもんだ
最近どうだ?
ん?
体のほう大丈夫なのか?
うん 平気だよ 調子いい
そうか だったらいいが あんまり無理するなよ
お父さんこそ毎日遅いみたいで あんまり無理しないでね
お父さんはいいさ
お前だ心配なのは
ねえお父さん もうあんまり心配しないで
なんだ?窮屈か?
そうじゃないけど…
そうじゃないけど ホントに もう元気だから
そうだな もう元気だな
あお 兄ちやん コンロに鍋かかってるから
くっせえな え 何?
香水
あっ ふりかけあったでしょ ふりかけ おいしいょ~
またかよ…
じゃ廉 頼むね
いってくるよ~
いってらっしやい
よし
廉これだけじゃ お前 足んねえだろ
卵でも焼く? うん
焼こっか OK…じゃ目玉焼きでいい? うん
OK 目玉焼き…
何だよ
開~け~て
開ける?
仕事早く終わったから来た…邪魔?
全然
廉 こんちは
「こんばんは」だよ もう タ方だもん
「こんばんは」だな… いつもんとこでいいから
うん じゃあ 先行ってて
亜裕太も来てんの もう飲んでるから
なんかさ夢みたいだったよな
何が?
この前のパーティー
やっぱそのことか
チヤホヤされんだな
ん?
『慶應』ってだけで チヤホヤされんだな俺らと思ってさ
悪い 廉に飯食わせてた おう
何の話?
あ もういいから飲め飲め サンキユー
はい お疲れちゃ~ん お疲れ
お疲れ お疲れ
あ~ うめぇ
なあ 弘人 ん?
行くの? ハロウィーンとかってやっ
行かねえよ
約束してたじゃん あのコと
俺 弘人があのコのこと 好きなのかと思ったよ
プール ー緒に落ちてたし
別にそんなんじゃねえから
そんなんじゃないのか
「2人で会おう」なんて誘ってたし
でも あれだろ?よいしょ
誘ったのは遊びっていうか 試しっていうか…
こう…魚釣るみたいな 感覚だったんでしょ?
ま お前らだからさ ぶつちゃけていうけど
自分でもなんかイマイチ よく分かんないんだよね
なんか今 甲がいったみたいに そんなふうに誘ってさ
でも あんなふうに いわれたらさ なんか
フラれた気になるっつうか…
「あんなふう」って?
ほら「みんなで行こう」って いわれたじゃんか
ああ…
つうかさ
「なんで好きでもねえヤツにフラれてるんだ俺」って
なるっしょ あ 胸とかチクっとした?
いや~ グキってくじいた感じだね
何?それ…「グキ」って
でもさ どっちにしても 仕方ないよな
僕らにしてみれば高嶺の花だよ
そうだよなあ…
それにさ分かろうよ
「2人で会わない?」っつってんのに
「みんなで」っていわれたんだぞ
要するには 「ごめんね」って話だよ
すげぇな なんでそんなこと分かんの?
超恋愛 詳しいじゃん 恋愛百科事典じゃん
つうか誰でも分かるだろ
分かんの? ああ
あれ弘人君 「そうなのか」って顔してない?
いや…
いや でも あれだよな 「みんなで会おう」ってのも
その場のノリで いっただけかもね
そんなもんだよ
ひと夜の夢っていうか
なんかこう 俺ら逆シンデレラみたいじゃん
シンデレラ…
お前 そういう顔で そういうこというなよ
顔は ほっとけ ほっとけないね
魔法が解けたシンデレラにはかぼちゃの馬車と
みすぼらしい洋服が残ったように
僕達も現実に引き戻される
甲 グズグズするな
あっ ごめんなさい…
向こう はい
商品濡らすなよ はい
懸架装置をやっていきます
で こちらが実物になっていてスプリングとシヨックアブソーバー
前の黒板にも書いてあるように 部品名称…
それを166ページ そこに役割というのが書いてあります
線を引いて確認をしとくようにね
すいません
もうちょっとだけ 待ってもらえませんか?
月末までには何とか…
必ず何とかするんで
お願いします
あら…菜緒
あらどうしょうかしら?
ああ 切れちゃった
あ~
あ… お兄ちやんよかった…電話
はい 月丘ですが
もう お兄ちやんノックしてよ
ノックしたよ
してすぐ開けちや意味ないでしょ
お前何それ…
魔女
あ そうだ電話 裕子ちゃんから
ケータイかけてって いってるのに
ケータイ下で鳴ってたって お母さんが
そっか 鞄リビング置いたままだった
もしもし裕子?
う~ん…ごめん バイト入っちゃった
え~?
ローテーション 代わってもらうの無理だったの
そう…
でも終わってから行けるようだったら すぐ連絡するから
うん…
分かった みんなにいっとく
じゃあ
何よ
お前その格好 変だよ
うるさいなもう
仕方ないでしょ ハロウィーンなんだから
いただきます あ~頭痛い…
いやだ 何妙めたの?これ… においがもう…
ねえ…
仕事は?
今日休み…毎日飲むと胃が痛むわ
あ~ たくさん食べんのよ~
何が「たくさん食べんのよ~」だ
廉 どう?おいしい?おいしい
おお そっか
よし じゃあ お兄ちやんも 食べよっと
いただきます
廉 これどうしたの?
ん? 今日養護学校でもらったんだ
「ハロウィーン」っていってね 知ってる?
今日か…
キリスト教のお祭りなんだって
「トリックオアトリート」っていうの
「お菓子をくれさもないと襲っちやうぞ」ってことなんだよ
知ってるよ
ハロウィーンか…
そっか…廉の学校 なんかシヤレたことやんだな
フフ…
お兄ちゃんにも1つあげるよ どれがいい?
そうだな…どれにしよっかな
これ 廉 全部味一緒なの? うん
トリックオアトリート トリックオアトリート
じゃあ約束ね
ハロウィーンの当日夜6時に丘公園の上のガゼボの下
久しぶり
こんばんは…
その場のノリって思わなかった?
ちょっと思ったけど…
約束したしそれに… 「それに」?
それに…あなたにもう一度 会いたかったの
ぶつちゃけるね
つうかあんたいつも 正直過ぎるよ
そうかな?
なんか そんなふうに生きてきて傷つくことなかったの
あったよ…
でも 決めたんだ私
思ったことはなるべくいって 相手に伝えて
自分にも ひとにもウソをつかないで生きていこうって
なんで?
ウソついてるとホントのこと 分かんなくなりそうで
それがやだったの ごまかしたくない
ホントのこと 分かってたいっていうか
ホントのこと感じてたい
俺もさ…
勇気出したんだ ここ来んの
え?
誰でもさ
裏切られてポツンと 1人で立ち尽くすのやでしょ
うん…
来ても あんた いないかもしれないし…
つうか そのほうが 可能性高いっしよ
そうかな…?
そうだよ 普通
でも…ちゃんと来ました
どうして?
それいわせんの?
俺 あんたじゃないからさ 何でもスラスラいえないんだよね
ここまでで勘弁して
帰うっか
大丈夫?
うん 大丈夫
どうやって来たの?その格好で
車で来た
お兄ちやんに送ってもらった
どんなお兄ちやんだよ…
普通だよ 普通じゃねえな
あ…
はい
あ…寒くないよ 私
じゃなくてその格好じゃ だって大通り出れないでしょ
あ そっか…
あ 忘れてたあれやろう 何?
ハロウィーンのさトリック…
トリックオアトリート?
はい
どうしたの? これ
弟にもらった
へえ 弟さんいるんだ?
うん
かわいい?
弟? うん
うん すげぇかわいい
へえ~
ねえ 何?
もしかして わざと一緒にプール落ちてくれた
なんで?
裕子がそういった
まさか…
そっかそうだよね
あ そうそう その裕子とね
今度『慶應』の学祭行ってみたいねっていってたの
おいでよ
ホント? うん
その格好で来たら結構ウケるよ