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作者:日-北川悦吏子 当前章节:15368 字 更新时间:2026-6-15 19:54

嫌です

そんなあ つれないなあ いいじゃん ねえ。

ちょっと ちょっと待ってよ 子猫ちゃ~ん ハハハ…。

なんだよ ドライブしょうつづってるだけだろ

なあ あんたの大事な神崎弘人君のために

ちょっとお金 都合してもらえないかなあ?

ちょっと待ってよ~。

待ちゃがれコラ 放して

静かにしてろ やめてよ~

うう…o

おい ちょっと お前ら何やってんだよ なあ

放せ

なんだよ テメェばっかいい思いしてんじゃねえよ。

なあ…。

お前何いってんだよ。

ああ?

菜緒 早く逃げろ

早く

誰か 助け…。

誰か助けて テメェ放せよ

助けて

テメェ放せよ

調子乗ってんじゃねえぞ コラ

何やってんだよ

なんだテメェ

おい なんだよ

テメェ菜緒に何してんだよ おい

行くそ

待て おい

痛っ。

はあ…君の知り合いなのか?

いえ…。

ちょっと昔の同級生で…。帰ってくれ。

ここは君達みたいなのが いる場所じゃないんだ。

もうすぐ父も帰ってくる。

近所迷惑なんだ帰ってくれ。

帰れ

分かりました…。

今日は失礼します。

大丈夫か?

うん。

もうあいつには…会うな。

いいか?会うな。

お兄ちゃん ごめん。

弘人

弘人

私諦めないからね

何があっても どんなことがあっても

弘人のこと諦めないから

ねえ あの時僕は

一生 君を愛していけるような 気がしたんだ

お願い お父さんには…。

お父さんとお母さんには黙ってて。

お兄ちゃんだって お父さん達に心配かけたくないでしょ?

ズルイぞ そういうこというのは。

菜緒が頭が痛いとか言い出して

今日は やめにしてもらったって。ふ~ん。

せっかく早く帰ってきたのにな。

とかいって顔は ホッとしてますよ お父さん。

当たり前だ。

娘の彼氏に会いたい親父なんか この世にいない。

あら 開き直って。はあ~。

でもよ よ~く考えてみろよ ろくなもんじゃねえぞ。

ああいうやからと友達なんだぞ。友達じゃないわよ

ただの同級生って いってたじゃない。

同じ学年に1人くらいは ああいう悪いのもいるわよ。

いないよ

知り合いの彼女が金持ちだからって

実際に さらおうとするような

そんな悪党は そうそういないよ 菜緒。

「類は友を呼ぶ」ってことだよ。

そういう人間の中にいる 人間なんだよウチとは違う。

お兄ちゃん

差別

ちょっと。嫌な感じ。

ちょっと待てよ

今日だって俺が助けなかったら どうだったんだよ

ありがとう。

何やってんだよ

なんだてめえ おい

テメェ 菜緒に何してんだよ おい

ここは君達みたいなのがいる場所じゃないんだ

帰れ

イス足んなくね? うん?

足んねえ。どうしょう。

おう お帰り 先に邪魔して…。

あ お兄ちゃんお帰り

甲兄ちゃん手伝ってよ

ポップコーン1人じゃ怖いよ。

あ~OK OK OK ボツプコーンな

さささっ もう甲兄ちゃん めっちゃポップさせちゃう

もうビックリするぐらいボツプするよ コーンが コーンをポップさせる

菜緒ちゃん家 行ったんだろ?

なんで…?

廉から聞いた。

何か…何かあったのか?

はい

サンキユー。

なあ 亜裕太…。ん?

山下の居場所分かる?

なんで?

ちょっとな…。

裕子知り合い?

ううん…知らない 見ないようにして行こう

ねえ。はっ…。

また 甲君のこと考えてたでしょ。

ビックリした…。

もう謝つちゃいなよ いいかげん。

許してくれるよ。

そんな簡単にはいかないよ…。

う~ん…。

あ…裕子あのね。

裕子 今日大丈夫だよね?合コン

うん。

裕子 合コン行くの?

そう この人怪しいの。

そうそう なかなか 「うん」っていわなくてさ。

もしかして彼氏でも できたんじゃないか~って。

ホントに? どんな人?

菜緒 知ってるんでしょ?

う~ん医者とか…商社マンでしょ違う?

さあ…。

甲.はいはい…。

何してんの?え?

さっさと仕事をせんか ごめんなさい ごめんなさい

ねえねえ 今日時間ある?

ちょっと聞いてほしいことあるんだけど。ない バイト。

ねえ ねえ。

ねえ 電話した?誰に?

バクシヨン大魔王。つまんないよ。

甲君に。

しないよ かかってこないし くどいよ。

ねえ なんで合コン行くの? 甲君いるのに。

いえばいいじゃない 「彼氏いる」って。

じゃあ なんで菜緒いわないの?

「裕子の彼氏は 商社マンでも医者でもなくって」

「トラックの運転手なんだ」って。

菜緒が それいえなかったのは

菜緒だってそういうの 気にしてるからなんだよ。

自分ばつかり いいコぶらないでよ。

ねえ裕子

大事じゃないもののために 大事なものなくしたらダメだよ。

見栄とか つまんないプライドとか

そんなもんために

本当に大事なもんなくしたら 後悔するよ

だから…私は菜緒のそういう

いつでも正論なところが 苦手なの

もう ほっといてよ

分かった…ほつとくよ。

はあ…。

はい。もしもし。

おう。

よっ。

この間 悪かったな。

なんか俺のせいでさ あんな怖い目に遭わせちゃって…。

ううん それより

なんか お兄ちゃん テンシヨン高くって

追い返したりしてごめんね。

いや…フツo

ねえ 今から行っていい?

えっ?

遊びに行っていい?

いやでも 今俺仕事…まだ仕事中だしな…。

お兄ちゃん 菜緒ねえちゃん?うん。

代わって。

お姉ちゃん?廉。

廉ね お姉ちゃんに 見せたいものがあるんだ。

バ~ン

『月に歌うクジラ』?

うん 学校の図書館で見つけたんだ。

ふ~ん。

これ お姉ちゃんに 教えてあげようと思って

ずっと待ってたんだ。

へえ~。

ヒロ君いいよね。

よく来るね あのコ。

ヒロ君の彼女 いつも べつびんさんだもんね。

いいよね いい男は。

俺さ また競輪で すっちゃった。

金貸してくんない?

いや…。

冗談 冗談 フフフ

弘人~?お母ちゃん もう行くから廉のこ飯…

あんた また来たの?

こんにちは お邪魔してます。

まあ ウチはいいんだけどね…。

いってらっしゃい。

ああ 行ってくるよ。

弘人 廉のこ飯頼むよ

そういえばさ俺この前 モナコに遊びに行ってきたんだよね。

わ~羨ましい~『モナコドウラバ』に泊まったんだけど

これがもう最高でさ~

ニユーヨークだったら『ピエール』。

パリだったら『リツツ』 それ以外は泊まれないね。

そこ『フィガロ』に出てた 泊まってみたいねえ

おいおい それ男勘違いするよ

そういう意味じゃないですよ。じゃあ どういう意味なの~?

友達と行きたいねってことです。 友達?

はい。それは じゃあ…。

好きなとこ連れてってくれるって。

ねえ 君かわいいね。

今日の中で 君が一番だよ。

ずっと僕が君だけを見てたの 気づいてた?

あっ ちょっと待ってて。

いらっしゃいませ あ それを

どうぞ 決めてたんだ。

本当にかわいいコと出会ったら 黄色いバラを渡すってさ。

君は僕に選ばれたんだ。

あの花 いつ渡すつもり?

何ちゆうか…やっぱダメだね俺

なんか花ってキヤラじゃねえなと 思っちゃった

私…。

すんなり女の人に 花とか 渡せる男の人苦手なんです。

『リッツ』も『ピエール』もそんなに泊まってみたいって思わないんです。

何いってるの?

そりゃ少しは引かれるけど でも…

それより大事なものがあるんです。

酔つばらってるの? ごめんなさい。

おい

廉 やっと寝た。うん。

うん。

はい。ありがとう。

よいしよ。

あっ ねえ今度『ペイクオーター』のクリスマスイルミネーション見に行かな

い?

なんかすっごい きれいなんだって。

うん。

うめえ。

私ね今まで日本から外出たことないの。

病気だったから。

俺もないよ。

貧乏だったから。

フフ…一緒だね。

一緒じゃねえだろ。

フフ…そうかな?

そうだよ。

でも ここにいると どつかに行けるみたいだね。

星見えるでしょ?

目閉じるでしょ?

波の音聞こえるでしょ?

あ…遠くで汽笛も。

どんどん船が進んで行くみたい。

じゃあ 今どの辺?

東シナ海。

へえ じゃあ さっきは?

モルディブ海峡。

フフ…適当過ぎんだろ。

ホントに そんなんで大学行ってんの?

ウフフ。

ホタルみたい。

ん?

弘人のタバコ 暗がりで光っててホタルみたい。

捕まえたくなっちゃう。

いいよ。

まあでも 根性焼きに なっちゃうと思うけど。

なんでそういうこというかな。

ホントはさ…。

ホントは思ってたんだ。

もう会えなくなるのかなあって。

あんなことあってさ

あんたの兄ちゃん すっげえ怒ってたし。

ダメだよ。

そんなこといっちゃダメだよ。

捕まえたからね。

もう放さないからね。

ねえ…。ん?

好き?

うん。

いって ちゃんと…。

好きだよ。

嬉しい。

ここが一番落ち着く。

世界で一番安心する。

フフフ…。

ん 何?

ドキドキしてる心臓 フフフ。

フフ。

お前そういうこといってると やっちゃうよ?

いいよ。

やめとく。

なんで?

こう 一応 俺にも プランっていうか…。

プラン?どんな?

どんな…最初は

やっぱりこう 素敵な所でとか。

フフ…アハハッ。

笑うなよ。

楽しみにしてよう素敵な所。

お嬢さんがそういうこといっていいのかよ。

エヘへ。

あ…ねえ

この先のプランってある?

プラン?

あ…あの私とどうこうとか そういうんじゃなくて

この先 自分の将来。

うん…。

私は もっと元気になって いろんなとこ行ってみたいなあ。

大学出たらどうすんの?

働くよ…弘人は?

だって俺もう働いてるし。

ああ そうじゃなくて これからの将来。

将来か…。

そうだな…。

そんな大したことじゃないけど

ここを立て直して…。

ぶっちゃけ 今あんまよくないからさ。

ここをちゃんと軌道に乗せて…。

あとは笑うかもしんないけど

家族でにぎやかに暮らす。

家族…。

子供たくさん欲しいんだ。

うん…そんで野球やる。

へえ…いいね。うん。

参加する?

えっ?

俺の将来…参加する?

あ…。

だよな…悪い悪い。

そうだよな うん…。

先のことなんて分かんないし

菜緒と俺とじゃ いろいろ なんか…やっぱ違うし。

ううん そうじゃなくて…。

一緒にいれたら いいなって思うけど…。

お取り込み中すいません

廉 突然ビックリすんじゃんかよ。

どうした?廉君。トイレ?

トイレくらい1人で行けるよ。

お兄ちゃんに電話。電話?

甲兄ちゃんから。

もしもし?

あっ弘人?

分かったよ あいつの居場所 山下の居場所。

ありがとう フフ。

星がきれいだね。

ねっ うん。

「きのうはゴメン 言いすぎた」。

「こっちもゴメン…気になってた」。

「なんかナオ話あったんじゃない?」。

「ううんとりあえず大丈夫」。

「それよりユウコの方は?合コン行ったの?」。

「そうそう行ったの そいでねその話なんだけど私」

「やっぱりコウくんじゃなきゃダメみたいなんだ」。

「謝りたい」。

「ホントに?そうしなよ それがいいよ~」。

「絶対喜ぶよ コウくん 許してくれるよ」。

ミスナオ?ツキオカアンドユウコ?モトミヤ

スタンドアップ。

あなた達は この世にも悲しいイギリスの詩人

テニソンのお話をしている最中に

2人だけみるみる顔が笑顔になっていきました。

さて どんな素敵なお話をしていたのかしら?

その机の下の携帯メールで。

すいません。すいません。

そんな素敵なお話は

授業が終わったらたっぶりお喋りなさい。

あ 菜緒。

今から行こうと思って。

えっ いきなり?

うん こういうことも必要かなって。

電話とかメールじゃなくていきなり…。

そう。

あ 私今日こっちだから。

えっ?今日病院の日。

あ そっか…どう?調子は。

うん 余裕だよ。ホント?よかった。

それより頑張ってね

うん 後から電話するね。うん。

じゃあ気をつけてね。バイバイ。

バイバイ。

う~わ う~わ マジ マジ マジごめん…あ~

ドラ4

山下さん 知り合いの人が来てますよ。

おい それヤバイぞ。

弘人に山下の居場所 調べてくれっていわれてさ。

まあ言われた通りに調べて教えたけど。

どこだよ…。あ?

山下どこだ

裕子ちゃん…。

あの…。

私 この間のこと…。悪い

今 急いでつから…ごめん。

亜裕太 どう

場所は山下の場所は?あっち あっち

菜緒ちゃんが山下に襲われそうになったんだ。

金目当てだ。

だから弘人 山下の居場所探してたんだ。

マジかよ…。俺は調べなかった。

なんか あいつヤバイこと 考えてるんじゃないかと思ってさ。

何でしょう?こんなとこで。

自分のしたこと分かってんのかよ。

痛いよ~。

余裕かましてんじゃねえよ ほら ああっ。

うっ ああ…。

おい ヤバイよ…死ぬよ…。

ゴホっゴホつ…

ゴホっゴホつ…

お前 今度 菜緒に手え出したら容赦しねえかんな。

なあ

ゴホツ。

ハハッ

俺 こんなもんあんだけど。

月丘さん?

月丘さんでしょう?

えっと 3年ぐらい前入院してた。

あっ 町田さん

久しぶりね フフフ。

でも 診察 とっくに終わったんでしょ?

どうかしたの?

私 今日 先生に あらためて聞いてみたんです。

えっと…。

将来 子供 無理なんでしょうか?

先生は「そういう症例はなくはない」っていうけど

私みたいなケースだとやっぱりとってもまれで…。

月丘さんいい人できた?

えっ?

なんか とっても具体的な感じがしたから。

あっ いや…。

おい まだかよ。 出ねえよ山下の携帯よ~。

なんかさ ギラギラした兄ちゃんと出てったからさ。

今頃どつちか 横浜港 沈んでんじゃないの?

ハハハツ。やめろよ。

たぶん あの辺じゃないかって とこは分かるんですけどね。

こんなもんしまえよ。

そんなに あの女がいいかよ。

お前も ヤキがまわったねえ。

なあ かったるい工場なんかやめて 俺とつるんでさあ。

こういうのさ ホント目障りなんだよ。

なっ。

目障りなんだつづってんじゃん な?

やめろよ

いいか? 今度あいつに手え出したら

お前のこと殺すからな。

そんなことしたら お前も一生終わるんだぞ。

いいんだよ俺は

いいんだよ。

分かったか?

今度 菜緒に手え出したら…。

殺すからな。

分かったよ。

ねえ その人と来てみたら?病院。

自信ないな…。

全部いう 自信ない。

ああ…。

おい いたいた

お前大丈夫かよ

ちょっと心配になってさ。おう…。

おい お前これ

何やってんだよ

そうだ救急車 巻いとけ巻いとけ

騒ぐな…。警察。

俺 人呼んでくつから

騒ぐな

そんな大したことねえから。

あっ。

ちょっとしたケンカで ちょっとしたケガだから…。

何でもねえんだよ。

何でもねえことにしねえと…

あいつに会えなくなんだよ。

菜緒に…

菜緒に会えなくなるんだ。

頼む…大ことにしないでくれ。

お前 血 超出てんじゃん お前…。

あっ 分かった 分かった 心臓より上。

心臓より下だと出つから。ああ。

キツイ?下だと出つから。

あっあ~出た出た。あ?

いやでもね ものすっごい心配したよ。

あれ お前ら…。え?どうしたの?

仕事どうした?うん?

抜け出してきた。ばっくれた。

ごめんな。なんかあの 社長うつせえからさ。

もしもし弘人?

ちょっとケガしちった。

えっ ケガ?

機械でさガガ~とか ちょっとやっちゃって。

大丈夫なの?

うん そんな全然 大したことないんだけど…。

いやほら たださ 手が自由利かないから…。

ちょっと落ち着くまでは…。

あれ 約束してたじゃん。

クリスマスイルミネーション見に行くとか…。

ううん そんなのは いいけど…。

お見舞い行かないほうがいい?

ありがとう。

ちゃんと気持は受け取つとくから。

つうか それよりさ…。

菜緒…。

俺と会うのってさ…。

ちゃんと家に許しもらってんの?

えっ?

この間あんなことあったじゃん。

うん。

ああ…。

俺のほうはなんとかケリつけたけど…。

ケリ?

ほら お兄さんとか お父さんとか

ちゃんと 許してもらってんのかな?

ああ お父さんはなんか年末で仕事が忙しくなつちゃって

なかなか弘人と会う時間がないみたいで。

で お兄ちゃんも大丈夫だよ。

ちゃんと私が話したら分かってくれた。

うん そっか。

うん。

おう 甲。はい。

この荷物な10個はモタイ商店さんで12個は斉藤商店さん間違えんなよ。

はい 了解です。おう。

電話だ ちょっとごめんなさい。

電話 電話 電…。

昨日 お父さんが

クリスマス用のリングのサンプルって 持って帰ってきたのね。

どう? かわいい。

へえ~今年こういう感じなんだ。

そうそう今日ね 『アオキ?パリ』のエクレアあるわよ。

お前さ…。

お前もう会ってないんだろうな あの弘人とかってヤツと。

うん… なんか もう会ってないよ。

さすがにああいうことあるとね。

そうか…。うん。

だったらいいけど。

お待たせ~。

あ~おいしそう。ねえ。

菜緒は どれ?

白 はい。

うい~つす。

これ お見舞い。

お前メロンってメロンってペタだなお前。

いいだろ?

でも これマスクメロンじゃなくて 駅前の果物屋の700円のだけどな。

サンキユー ペタ男君。ハハハ。

あっ 何か飲む?ああ。

お前さ…。ん?

やっぱい いや

何だよ。

いや いいって。

何だよ…何?

何だよ いえよ 気持悪いないえってはい。

やっぱ無理なんじゃないのか?

何が?

いやこんなこと いいたかないけどさ

菜緒ちゃんと付き合うの難しいんじゃないか?

なんで?

甲にしろさこう裕子ちゃんに目の前で素通りされて…。

嫌な目に遭ってないか?

俺の知らないとこで 嫌な目に遭ってないか?

別に遭ってねえけど。

だったらいいけど…。

ヒロ君

お客さん来てんだけど。

誰ですか? 月丘とかいう人。

菜緒ちゃんつすか?

ううん 男の人。

汚いとこで悪いっすけど…。

あっ 俺お邪魔だったら…。

いや こっちはいいけど すぐ終わるから話。

ああ…。

こいつは あの身内みたいなんで…。

あ…じゃあ 俺 お茶沸かすから。

サンキユー。

あっ じゃあ どうぞ。

それどうしたの?

ちょっと 工場でやっちゃいまして。

そう…危険なこともあるんだろうね。

あ…それが仕事なんで。

あれから会ってますか?妹に。

はい 会ってます。

ウチの金が目当て?

あの…あなたいきなり来といて 何なんですか?

失礼じゃないですか 亜裕太。

こんなこといわれて なんで怒んないの?

腰抜けだな それとも図星だから?

怒ったらお兄さん…。 「お兄さん」とかいうなよ。

怒ったら あなた帰るでしょ?

認めてほしいんです。

骨髄移植のこと菜緒から…。

妹さんから聞きました。

お兄さんからもらったって…。

妹さん すごい大事だと思うし

菜緒もお兄さんのこと すごい大事だと思うから

だから認めてほしいんです。

そんな金目当てとか そういうんじゃなくて

ちゃんと…。

ちゃんと分かってほしいんです。

だったら コソコソ会ったりするなよ

隠れて会ったり ウソついたりするなよ

菜緒とは…。

妹とは 別れてほしいと思ってます。

父も許してないでしょう。

いい感じ いい感じ

メロン食おっか?

ああ食おっか。

あっ あっ ああっ

俺のメロン…。俺が買って…。

菜緒なんでだろうな

俺はあの時のメロンが 甘かったのが忘れられないんだ

亜裕太が駅前で 700円で買ってきたメロンは

うまくて甘くて

俺はなんだか 余計泣きたくなったんだ

そして何よりもハートのセッティングに特徴があるこのリングは

深いルビーの色みにこだわって

このクリスマスにふさわしい ジユエリーに仕上げました。

君はどうなんだ?

私は このほうが いいのではと思うのですが

ぜひとも社長の意見もと。

もっと自信を持ちなさい。

いいと思うよ これ僕も。

ありがとうございます

社長すみません ご来客の方が…。

おっも うこんな時間か。

ごめんなさい 待たせましたね。

はじめまして 神崎弘人です。

うん…。

まあ座って。

すいません。

あの…どうすれば…

どうしたら 僕を認めてもらえますか?

いきなりだな。

まあ こんなふうに わざわざ会いにくるってことは

本気なんだね?

はい。

そう。

娘のことが好きですか?

好きです。

好きという気持だけで何だって乗り越えられると信じている。

そういう時代に君はいるんだと思ってね。

いけませんか?

娘の病気のことは知ってますか?

はい。

娘は 子供が産めません。

えっ?

いや まるで可能性がないわけじゃないけれど

ほぼ無理だと思ったほうが いいでしょう。

知ってましたか?

いえ…。

子供たくさん欲しいんだ

そんで野球やる

へえ…いいね

大丈夫ですか?

大丈夫です。

なおかつ 骨髄移植をしてまだ5年経ってません。

再発する可能性がないとはいい切れない。

今度再発したら難しい状況です。

娘は死ぬかもしれません。

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娘の病気のことは知ってますか?

はい。

娘は子供が産めません。

えっ?

まるで可能性がないわけじゃないけれど

ほぼ無理だと思ったほうが いいでしょう。

なおかっ 骨髄移植をして まだ5年経ってません。

再発する可能性がないとは 言い切れない。

娘は死ぬかもしれません。

二十歳の君には荷が重い。

僕は…。

僕は二十歳だけど…

おっしゃる通り二十歳だけど

けど…彼女を守りたいんです。

なんで笑うんですか?

ひとを守るなんて

そんな大それたことを 軽々しくいつちゃいけない。

君には何もない 経済力も地位も人生経験も。

それでも 娘を守ることができるのか?

君に何がある?

彼女を愛してます。

「愛」にできることは限りがある。

買いかぶっちゃいけない。

それに君のそれは 若さゆえの情熱だ。

まだ 愛なんて呼べるものじゃない。

ただの恋だ。

「ただの恋」かもしれないけど俺には…

僕にとっては たった…

たったひとつの恋なんです。

この先 誰と会っても絶対に こういうふうにはなれません。

俺の命と引き換えに もし菜緒が助かるなら

今すぐ差し出します。

社長『サガミコーボレーシヨン』の杉田社長がお待ちになってます。

君の気持は分かった。

けれど許したわけじゃない。

それだけはいっておくよ。

ああ もう気をつけて。ごめん…。

またパチンコ? エッヘヘ…。

アキちゃん これ。

え~?

パチンコ屋さ 今こんなのあるのな 似合うかな~と思ってさ。

かわいい~。だろ

あんな子供だましなもので いくら貢いでんだか…。

あの男パチンコだけじゃないしね 競馬やマージヤンもやるでしょ。

「いいね」って感じ? いいよアキちゃん似合うね。

え~?

つうか朝から何やってんだよ?

大変だよ弘人 通帳と印鑑がないんだよ

えっ?

ロ座の金 全部引き出されてるって。

え~?

200万円ちょっととか…。

あれ 昨日さ『佐伯船舶』から エンジンメンテの金振り込まれてただろ。

あれも全部。棚田だ…。

競輪の負け立て込んでたう どうしよ 弘人~ねえ…。

そうだ 警察

いや…ちょっと待てって え?

棚田さんさ ほら

父ちゃんがここ始める時から いてくれた人でしょ。

え…。

どうすんの?知らせるの?警察…。

そうだね… どうせ見つかりつこないよね。

とりあえず ほら 当面のお金…。

何が必要かとか。

『ケイテツ工業』の手形の期日 これ絶対待ってくんないからね。

もし不渡りでも出したら 工場も家も持ってかれちゃうもんね。

とりあえず その30万円 どうにかしょう。

そう簡単にいくかな…。

ほら もしかしたら棚田さんも 謝って戻ってくるかもしれないし。

いや…そんなタマかねえ。

アキちゃん ああ…うん。

あっ じゃ俺 付き合いのある会社 とりあえず当たってきます。

ヒロ君 電話。いや 直接行ったほうが…。

あ ヒロ君 あのさ 回ったほうがいいとこ 書いておいたから…。

この人ね この人結構信用できるからさ 頼んでみて。

ありがとうございます。

30万円じゃ足りないんだよ~

あんたの借金 もう150万円超えてんだよ。

「今日払える」って いったじゃねえかよ

大きな金が 入るはずだったんだよそれがさ…。

いいかげんなこと いってんじゃねえよ

あんたんとこ 体の弱いガキいるだろ?

気をつけなよ 何があるか分かんねえからな。

ちょっと何考えてんのよ… ねえやめてよ

だから 本気になれば まだ金持ってくるとこあるんじゃないの?

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