饭饭TXT > 海外名作 > 《赤,雨,青春(日文版)》作者:[日]皆川テツオ【完结】 > 赤,雨,青春.txt

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作者:日-皆川テツオ 当前章节:3033 字 更新时间:2026-6-23 02:14

習志野はひょうきんな声を出した。

「まぁ…どうも…」

「おいニイチャン、辛気臭いぜ!明るく行こうぜ、な!?」

「明るく…できませんよ…」

「何だよ、これだから素人はよぉ?。」

「はぁ…」

習志野とは対称に、上野と秋葉は辛気臭く答える。

困った習志野は、さっそく本題に入ることにした。

「ほれ」

テーブルに二つの封筒が出された。

『上野ケンイチ様』『秋葉ユリ様』

とそれぞれに書いてある。

「開けてみろよ」

言われたとおりに二人は自分の封筒を開ける。

そこには一枚の手紙と、小切手が入っていた。

「…2500万円…!」

「まぁよ、アニキからの報酬だよ。ありがたく受け取っとけよな!」

「…でも…」

秋葉が返そうとした。

「おっと!俺は確かに渡したからな!俺に返すなよ!

…まぁ、いいんじゃねぇか?もらっとけよ、アニキなりの迷惑料だと思うからさ。

後で捨てるなり何なりしろよ」

「……」

「ちなみに俺ももらっているからよ、ほれ」

習志野の手には二つの封筒があった。

『飯田ヨシオ様』『田沼ヨウコ様』

それを見て、上野が言う。

「市川さんはやはり全員、クリアさせようとしていたのか…」

「そう。公平にゲームしたんだよアニキは。んでクリア出来なかった奴らの報酬は俺がいただくってこと。

ちゃんとアニキから言われてっから。」

「おまたせしました?、コーヒー3つですね?。」

「おう悪いね?、サンキュ」

習志野がウェイトレスに答えた。

上野と秋葉は依然、何も話そうとしない。

ズズッとコーヒーを飲んだ習志野が言う。

「まぁ…アニキもな…いねぇけどさ。だから俺がアニキの分もやらなきゃならねぇ…。

気合いれてよ…!でもさぁ…

思い出を忘れちまう事と、思い出を忘れられない事って…

どっちが悪いのかねぇ…」

10分後、習志野は『仕事』のため、喫茶店を後にした。

秋葉と上野もすぐに喫茶店を出て、ある場所に向かい歩き始めた。

「秋葉さん、あの手紙はなんて書いてあった?」

「うーん…たぶん上野さんのと同じですよ」

「じゃあ…秘密にしておくよ」

夕暮れ時、オレンジ色の夕日が上野と秋葉を初めとする全ての物を暖かく照らす。

「ヨウコさんの事…ショックですよね…」

「…いや、ありがとう。」

「さっきの習志野さんの言葉…」

「ああ…思い出の事?」

思い出を忘れちまう事と、思い出を忘れられない事って…

どっちが悪いのかねぇ…

「私は…絶対に忘れない…。あのゲームも、市川さんも…

忘れないで…生きていくの」

「ああ…僕も…忘れない。忘れないさ…」

二人の着いた先は、一本の電信柱だった。

「ここか…」

「…ええ…そうね。」

ラスト?エピソード

ーーー9月27日ーーー

18:00 小岩カズユキ 5年前

○○区のとある一角。

裏道のような場所。

少年は女と男に対峙していた。

「どうしてこんなことに…」

男が前に出る。

「この女は愛より距離を取ったんだよ」

「悪いけど、彼の家近いし。お金もカズユキよりあるし。」

少年は咆哮した。

少年は男に掴みかかる。

男は逆に少年を投げ飛ばす。

「他人の事情なんか知らないね」

男は拳銃を手に取り少年の左肩を撃ち抜いた。

鋭く響いた銃声。

溢れる大量の血。

少年は悶える。

しかし、少年は立ち上がった。

大切なものを取り戻すために…。

少年は男にタックルした。

マウントポジション。

少年は交互の拳で男の顔を殴りつけた。

何度も何度も。

殴っている拳の痛みもない。

女が少年を引き離す。

肩から流血して立ち尽くす少年。

顔から流血して仰向けの男。

女は男のほうに行った…。

「大丈夫?ねぇ…大丈夫…?」

少年は絶望した。

少年は涙が止まらなかった。

少年はその場から逃げ出した。

走った。

愛していたのに。

誰よりも君を愛していたのに。

走った。

痛い。

肩よりも心の傷が痛む。

痛い。

僕のこころは壊れてしまうのかな…

痛い。

僕のこころがくずれていく…

痛い。

もうどこが痛いのかわからない…

降りしきる雨。

少年の涙は雨に溶け込んでいた。

少年は疲れ果て、電信柱に横たわる。

通行人が怪訝そうに見ては通り過ぎる。

一人の大学生が傘を少年に差す。

「大丈夫か!?しっかりしろ!…肩から流血…まずい…止血しなきゃ!だれか!だれか!」

女子高生が通りかかる。近所の子なのか。

事態を飲み込んだ女子高生は、大急ぎで自宅から救急箱を持ってきた。

救急箱から消毒液とガーゼを、大学生が少年の左肩に反時計回りに巻く。

「救急車を呼びましょうか!?」

少年は立ち上がる。

「いや…いいです。もう…いいんです…」

ありがとう。

言葉が出なかった。

少年は早歩きで消えていった。

少年は廃工場に雨宿りしていた。

「誰だ!」

そこには先客がいた。しかし…恐る恐る話してみれば人懐っこい先客だった。

先客は少年にタバコを差し出した。

少年は生まれて初めての、セブンスターを吸った。

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