しかし、その検討は、ほどほどで中止した。それよりも問題は、穴のほうだ。顔をあげてのぞくと、そこは暗かった。屋根裏だから暗いのは当然だろうが、暗黒と呼びたいような底しれぬ闇だった。もっとも、それは彼の目がなれていないせいもあった。
やがて目がなれてきた。暗さのなかに光の点が散在していた。なんだろう、と彼は目をこらし、そして気づいた。星座だった。
息の止まるような思いだった。この部屋のそとは、夕ぐれの明るさだ。また、この上には屋根があるはずだ。しかし、星であることに、まちがいない。深い空間をバックに、青や赤や白や黄色に輝やき……。
その輝やきは、いつも眺める星と、どこかちがっていた。彼はその原因を考え、まもなく答えを得た。星々が、またたかないのだ。すると、この眺めは、大気圏外の宇宙なのだろうか。なぜか、彼は少し寒けがした。しかし、目を離す気にはならなかった。
なんの変化もなく、時が停止しているようだった。そのうち、目がさらになれてきて、視界のなかに、浮いている岩石を三つほど発見した。距離の関係がわからないので断言はできないが、小さなビルぐらいの大きさらしい。小惑星とでもいうのかな、と彼は思った。
光景の左のほうから、動くものが現れた。銀色の円筒状のもので、アンテナがそとへ伸びている。小型の宇宙船のようだな、と彼が見つめていると、そこからなにかが発射された。炎の尾をひき、しだいに速力をあげ、浮いている岩石に命中した。閃光がおこり、爆発した。だが、岩石が粉々になったのではなく、どういう作用か、三つほどに割れただけだった。
鉱物の調査でもやっているのだな、と青年は自分なりの想像をした。静寂のなかに展開される、雄大でメカニックな作業だった。乗員の姿は見えなかったが、青年はそれを心に描き、羨望と嫉妬を感じた。それが伝わりでもしたかのように、また宇宙船からの発射がなされた。しかも、炎を噴射する物体は、こちらへと進んでくる……。
青年は急いで左手をあげ、穴をふさいだ。ぴしりとふさがり、きのうの壁と同じく、あとは少しも残らなかった。だが、彼の胸は、激しく波うっていた。いまにも天井を破って、物体が飛びこんできて爆発するのではないかと、心配したのだ。不安の時が流れたが、それは起こらなかった。机の上にあがりなおし、板を指で叩いてみた。天井板に特有の、軽いうつろな音がしただけだった。あたりはいつもと変わらぬ、平凡で見あきた部屋なのだ。
青年は、さらに試みてみようと思った。あいた穴が、あとを残さずにはめこめることは、たしかなようだ。これに勢いを得て、こんどは廊下に面した壁に、ナイフをさした。例によって、丸い穴があく。のぞいてみると、森のなかだった。どこの森かは、わからない。濃い緑の木が奥深くつづき、幹にはつたがからまり、葉の発散する青っぽいにおいが……。
においがするからには、と青年が気づいた。きのうは、むこうの電話のベルの音を聞いた。ということは、穴でむこうとつながっているのだろうか。おそるおそる手をさしこもうとした。しかし、なにかにさえぎられて、穴の面を越えられなかった。透明な板の感じともちがう。手を近づけるにつれ、押しかえす力が急速に高まり、ついに進めなくなるといった感じだった。彼はそばにあったマッチ箱を取り、穴にぶつけてみた。それは音もなくはねかえされた。
やはり遮断されている、と彼はうなずいた。そうでなかったら、さっきの宇宙空間で、ただではすまなかった。真空と接触してしまうところだった。しかし、むこうの音やにおいが伝わってきたのは、どういうわけだろう。考えてもわからず、彼はそれ以上、その疑問を追求するのをやめた。
それより、もっと知りたいことがあった。裏側は、どうなっているのだろう。彼は、廊下へ出るため、ドアを開けた。静かな森にふみこめるだろうか。しかし、その期待はすぐに消えた。そこには廊下しかなかった。だが、彼は廊下へ出て、穴の裏側に相当する個所を調べた。そこには、なんにもなく、穴はもちろん、ひび割れすら発見できなかった。
なるほど、こういうしかけなのか、と彼はつぶやいた。といって、なにかがわかったわけではない。隣室の人に気がねなく、壁に穴をあけても大丈夫と知っただけのことだ。青年はまた部屋に戻った。
しかし、ドアをうしろにしめた時、彼は室内で混乱がはじまったことを知った。小さな鳴声とともに、小動物が何匹もかけまわっている。リスのように思われた。こいつらは、どこから出現したのだろう。それへの答えは、すぐに示された。穴からまた二匹が、つづいて飛び出してきたのだ。床の上を走り、机に飛びあがり、柱をのぼっている。動きは休むことなく、目まぐるしい感じがした。
彼は、この処理に困った。動きが早く、つかまえることは不可能だ。穴へ追いかえせるだろうか。それもむずかしそうだし、またも一匹が穴から飛び出してきた。いったい、むこうでなにが起こったのだろう。彼は穴からのぞき、その原因を知った。樹上へ追いつめられたリスが、逃げ場を求め、飛びおりる。そのうちのいくつかが、ここへまぎれこんでくるのだ。そして、追っているのは、大きな蛇。
蛇は頭をもたげ、穴のそばまで迫っていた。こんなのに入ってこられては、ことだ。青年は反射的に穴をふさいだ。穴はふさがり、なんの跡もとどめなかった。彼はまた、あたりが静かになったのに気づいた。室内を見まわすと、かけまわっていたリスたちの姿も消えていた。消えたのか、ふさがる前に穴へ戻ったのかは、わからなかった。しかし、後者のように思われた。さっきまでただよっていた森のにおいも、まったくしなくなっていた。
ナイフの性能なるものを、青年はいくらか覚えた気がした。こちら側からはむこうに行けないが、むこうから入ってくることは起こりうるのだ。そして穴がふさがれるとともに、押し戻されたように消える。だからといって、安心はできない。宇宙で発射されたものがこっちへ入って爆発したら、そんな場合はどうなるだろう。生命を失うことになってはつまらないし、混乱はそれでとどまらないかもしれない。
穴がふさがると同時に、すべては旧に復するかとも思えるが、わざわざそんな冒険はしないほうがいい。いままではそんなこともなかったが、穴のむこうが海底だったら、どうなる。たちまち押し流され、ふさぐのに使う部分を、なくしてしまうかもしれない。こんご穴をあける時には、注意したほうがよさそうだった。また、いくつもの穴を同時にあけることも、避けたほうがよさそうだ。
かくして、しだいに青年は、この新発見の行為に熱中していった。部屋のあらゆる面に穴をあけ、のぞき、穴をふさぐことをくりかえした。同じ壁に試みたからといって、同じ光景が展開するとは限らなかった。隣室との壁のかなたに、以前には広い部屋があったが、つぎには有史前の世界があった。
夕焼けで雲が赤くそまり、沼地がひろがっていた。ところどころにシダ植物がはえ、首の長い恐竜が、ゆっくりと歩いている。想像していたより、ずっとやさしい目をしていた。のどかな、夕ぐれ。こんなおだやかな日々が、地球上に存在したのかと思うと、恐竜がうらやましく思えてきた。
窓ガラスに穴をあけたこともあった。そこには、未来の社会があった。プラスチックのような材質の高層ビルが並び、その色彩は調和のとれた中間色で、どぎつくない上品さがあった。動きはスムースで、清潔と整然と輝やきがあった。また、人々の表情にも、理性と微笑がある。
そして、その丸い穴の周囲には、現在の都市が見えるのだ。雑然とし、薄くよごれ、息苦しいような町が。この対照は悲哀感を高め、青年はすぐ穴をふさいだ。
壁の鏡に穴をあけてみると、海賊船上での戦いが展開されていた。船の上で刀を振り、切りあい、突きあっていた。映画のように派手ではないが、作りものでない緊迫感があった。一枚の金貨が、飛びこんできた。はげしい息づかいが聞こえ、血しぶきが飛んできて、青年の頭にかかる。
片手を斬られ、バランスを失って海へ落ちる男もあった。しかし、その男の顔には、自分の時代をせいいっぱいに生きたことへの、満足感のようなものがあった。
青年は、穴をふさいだ。鏡には、彼自身の顔がうつっている。かかったはずの血は、消えていた。それにしても、われながら気力のない、平凡な日常と妥協した顔だった。いまの海賊の表情とくらべ、恥ずかしくなるような感じだった。青年は目をそらせ、落ちたはずの金貨を探した。もちろん、それはなかった。
ナイフを使ってのこの楽しみは、彼をとらえて、はなさなかった。彼はまた、それにおぼれていった。ひそかな楽しみ。他人には話さなかったし、写真にもとらなかった。秘密がもれたら、これを失うにきまっている。
青年は自分の時間を、すべてそれに費やした。会社に持って行きたかったのだが、それは思いとどまった。同僚に見つかったら、ただではすまない。
しかし、ひとりで宿直する夜には、持っていった。そして、いろいろな壁に穴をあけ、のぞき、ふさぐのだ。金庫室の壁に、ナイフを突きさしたこともあった。これで札束が手に入るのならありがたいのだがな、と彼は思った。だが、穴からは明るい光がもれ、大きな|蝶《ちょう》がゆっくりと舞い出てきた。蝶は薄暗い電灯の下で、まごついたようにはばたいた。
むこうの光景は、どこか南の島だった。ヤシの木の葉が風にゆれ、波はおだやかに浜に寄せ、鳥の声が高く、熱帯の花の色があざやかだった。少し離れて若い男女が……。
彼は穴をふさいだ。見てはいけないと反省したからではない。ことの差の大きさが、不快になったのだ。蝶は去り、ただ電灯に照らされている冷たい金庫室のとびらと、がらんとした空気と、自分ひとりが……。
青年はあきることなく、この行為にふけった。穴からのぞくことにより、日常の退屈さがまぎれる。穴は、不満のはけ口であるといえた。
だが、同時に、これによって、不満はさらに高められもする。自分のみじめさが、はっきりと浮き彫りにされてくるのだ。穴のむこうの世界は、みな生気にあふれ、個性をもち、そして、なんらかの意味で、すばらしさを秘めている。それなのに、こちら側の世界は、疲れ、ひからび、ぐったりとし、とりえがない。
自分と関係のないよその場所、近い将来や近い過去、また遠い未来や遠い古代。それらの世界がこっちにむかって、あざけり気の毒がり、軽蔑しているようだった。自分の周囲の空間、自分のいる現在という空間。それだけが他からとり残され、あえいでいるのだ。彼はたえがたい圧力を感じ、みじめで悲しい気分になる。
一種の、限りない拷問のようだった。恐るべき|檻《おり》に、入れられたようでもあった。この檻のなかでは、不満を解消しようとすればするほど、さらに大きな不満が育ってしまう。また、自分の存在価値がしだいに薄れ、やがては消失してしまうのではないかとの、いらだたしい感じにもなる。
青年は、ナイフでの作業をくりかえしつづけた。なんとかして、むこうの世界に行けないものだろうかと思いながら。彼は穴をあけるたびに、手をさしこもうとしてみる。しかし、むくいられることはなく、見えない障壁は、いつも存在していた。からかわれているような、手ごたえのない感触でありながら、強くさえぎられてしまうのだ。すぐそばにある世界なのに、無限に遠い。
むこうの住人に、連絡だけでもとりたいと思った。しかし、こっちに視線をむける者があっても、表情は少しも変化しなかった。完全に無視され、黙殺されているようだ。腹立たしい、あせりを感じる。いったい、むこうからこの穴は、どうみえるのだろう。
ある日、例によって壁に穴をあけると、そこには酒場があった。楽しげな談笑、豊富な酒。しかし、そんなことより、前方に鏡のあったことが、彼を緊張させた。待っていた機会だ。青年はそれを見つめた。だが、そこに写っているのは、その酒場の内部だけだった。この穴も、のぞいている自分も、こっちの壁の裏さえ、うつっていなかった。いやな気分だった。むこうにとって、こちらは無の存在なのだ。幻影ですらない。
しかし、青年はあきらめなかった。なんとかして、むこうへ脱出したい。脱出の方法があるはずだ。この考えにとりつかれ、彼はもがくように、あらゆる方法を試みた。すべてむなしい結果に終るのだったが、彼は望みを捨てなかった。
そして、ある日。彼は新しい試みを思いつき、大きなスリガラスを買ってきた。椅子や机にもたせ、部屋の中央にそれを立て、ナイフをさした。ナイフは忠実に動き、穴のむこうの光景が現れた。
夜の公園がそこにあった。春の夜らしい。おぼろ月の下で梅が咲き、そのにおいが、ただよってきた。右のほうの池では、鯉が水音をたててはねた。
変なものが飛びこんでくる心配は、なさそうだ。彼はそれを見きわめ、スリガラスの反対側にまわった。そこは傷ひとつないガラスの面だ。青年は穴のちょうど裏に当る部分に、ナイフをさした。穴の奥には、やはり梅の咲く公園があった。しかし、月はみえなかったし、花びらを浮かべた池は左のほうにあった。そのことから、さっきの眺めにつづく光景とわかった。
彼はあっちへ回り、こっちへ戻り、ガラス板の穴から、交互にのぞきこんだ。夜の公園を、ひとり散歩している気分になってきた。この部屋、この世界が実在していないように思えてきた。支えのない、不安定な、他人の夢のなかにいるような気持ちに……。
公園のかなたから、寺の鐘の音が聞こえてきた。それによって、彼は記憶をよびさまされた。この場所は、少年時代に時たま遊びに来た公園だったと。遊んだのは昼間に限られていたので、すぐに思い出せなかったのだ。
そうだ、たしかにあの公園だ。泉のように、思い出が湧いてきた。あの方角に小高い築山があり、上には小さな休息所があったはずだ。目をこらすと、ぼんやりと暗いなかに、たしかにそれがあった。あれを越すと広場があり、ブランコや遊動円木があり、友達とよくそれに乗ったものだ。なつかしさは、高まる一方だった。
そんな思い出の場所なのに、なぜすぐに気がつかなかったのだろう。彼は考え、その原因を知った。いつだったか通りがかりに眺め、すっかり模様がえされていたのを見ていたためだ。梅や築山はなくなり、近代的な配置の花壇が、その場所を占めていた。
となると、これは過去の公園だ。少年時代の公園なのだ。この公園の出口は、よく知っている。そこから自分の家への道も、よく知っている。それを駆けていって、早く帰らなければ……。
青年はあせった。いまの自分は、夢のなかにいるのだ。少年の自分が見ている夢のなかに、いるのだ。いままでの生活は、ずっとその夢だったのだ。まちがった空間、まちがった時間、その最悪の方向に迷いこんだ悪夢なのだ。
早く、目をさまさなければならない。そうすれば、すべては終り、活気と希望にみちた自分がとり戻せる。だが、前にはガラスの壁がある。これを破らなければ……。
青年は手にふれた灰皿を、勢いよくぶつけた。ガラスは割れ、砕け散った。なつかしい光景は一瞬のうちに消え、あとには変わりばえのしない部屋だけが残った。
彼は手を振りまわした。しかし、そこには春の夜もなければ、梅の匂いも残っていない。彼はナイフを拾い、目を閉じていまの光景を追い求めた。しかし、それはどこへともなく去ってしまい、二度と現れない。
激しい落胆のため、彼は目まいを感じ、倒れかかった。目まいのせいではなかったかもしれない。心のすみに、生きるのがいやになった感情がおこり、それがそそのかした行為ともいえた。
青年は倒れ、ナイフは胸をさした。しかし、痛みもなく、死も訪れてこない。彼は両手で、胸を押さえてみる。たしかにささったはずなのに、なんということもなかった。彼は、事態を理解した。
穴があき、そしてふさがれたのだろうと。
苦笑いしながら、青年は立ちあがった。手から血が出ていた。だが、それは、ガラスの破片によるものだった。彼は割れたガラスを片づけた。しかし、そのなかにナイフがなかった。どこかへ飛んだのかと、あたりをくわしく探して見る。しかし、どこにもなかった。いまの胸の穴のなかに、消えてしまったのかもしれない。彼はそう思った。そうとしか考えられなかった。
もはや探しても、無意味だった。たとえ胸を引き裂こうが、それを手にすることはできない。あの楽しい遊び、悲しい遊び、みじめな遊びは、二度とできなくなってしまったのだ。自分に与えられた時と場所は、この平凡な生活という、永久にさめることのない夢のなかだけなのだ。
あきらめる以外にない、と青年は思った。やがては、これに安住できるような気持ちにもなれるだろう。それよりほか、どうしようもないではないか。
それからの毎日、彼は朝になって目ざめるたびに、枕もとのほうに目をやる。しかし、静かに光るあのナイフは、現れてくれなかった。天井も壁も窓も、なにごともなかったかのように、そしらぬ表情で彼をとりかこんでいるだけなのだ。
あとがき
これは、新しい「あとがき」です。今回、本書の活字を大きくし、鮮明な印刷にするため、版を作りなおすことになった。あとがきを読むと、どうにも古い。なにしろ、文庫の初版が、昭和四十七年である。
すでに絶版の自選短編集や、アンソロジーに入っていたものや、新作を集めてまとめ、ほかの短編集とは重複していないことの説明を書いた。現在の人には、意味がない。末尾の部分だけ再録しておく。
〈読みかえしてみると、よくいえばバラエティに富んでいる。悪くいえば雑多。そんな感じがしないでもない。初期の作品や、このごろの作がまざっているからである。そんなことから『ちぐはぐな部品』という書名をつけた〉
しかし、そのあと、短編の題材を時代物や民話風までひろげたのだから、いま読むと、むしろ原点である。個人的にはなつかしさをおぼえるが、読者にそんな印象をあたえてはいけない。つねに読者とは初対面が、私の主義である。
そのため、部分的な手直しをした。用語などである。電子頭脳なんて、いまではおかしい。SF界発展の資料としてなら、そんなことはすべきでないだろう。しかし、それを目的に読む人は、ごく少数。研究のためなら、古いのをさがせばいいのだ。
また、国語表記の変化もある。私はむずかしい漢字を使えるが、読者に通じなければ、どうしようもない。そのため、当用漢字に協力的だったが、その基準が変わったので、文章も少し変えた。当用漢字には、皿も、眺めるも、釣るもなかったのだ。漢字も、ある程度あったほうが、読みやすい。
私は短編では、時事風俗を扱わないので、それらの手直しで、より親しみやすくなったと思う。ただ「ネチラタ事件」は、読んで面白がっていただければそれでいいのだが、落語の「たらちね」のパロディである。それを聞く機会も、少なくなった。わざわざ調べることもない。ざっくばらんな人たちのなかに、とてつもなく上品な言葉づかいの女性のまざる話である。私の作品の逆と思えばいい。
このところ痛切に感じるのだが、日本の社会の変化は、めまぐるしい。科学技術から、ものの考え方など、たちまちのうちに一変してしまう。小説も書きにくくなっているのではなかろうか。
なお、尾崎さんの解説は、もとのまま。さすがというか、評論とはそういうものなのか、とくに古くなっていない。
というわけです。どうぞ、よろしく。
昭和六十一年六月
[#地から2字上げ]著者
ちぐはぐな|部《ぶ》|品《ひん》
|星《ほし》|新《しん》|一《いち》
平成13年2月9日 発行
発行者 角川歴彦
発行所 株式会社 角川書店
〒102-8177 東京都千代田区富士見2-13-3
shoseki@kadokawa.co.jp
Shin-ichi HOSHI 2001
本電子書籍は下記にもとづいて制作しました
角川文庫『ちぐはぐな部品』昭和47年9月30日初版刊行
平成13年1月20日74版刊行
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本书由书香门第论坛【罗小猫】为您整理制作
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