「消してーっ、だれか止めてっ」
服の焼ける臭いに|咳《せ》きこみながら、私は声をふり絞った。すでに体は炎に包まれていた。下腹部の皮膚が焼けていくのがわかる。熱さと痛みの境目のない苦痛が私を襲った。煙が目にしみる。両手で顔を覆った。
しかし、私の手が触れたのは、自分のものとは思えないほど、たるんだ顔の皮膚だった。私は驚いて手を離した。それもまた、私の手ではなかった。黒い老人斑の滲みでた、しなびた手。細いきゃしゃな骨が、扇の骨のように浮き立っている。私は叫んだ。
「ああ、やめてっ——やめとくなはれ」
声が祖母のものに変わった。私はぎょっとして口を閉じようとした。しかし、私の口は、勝手に怒鳴り続ける。
「だれぞ、助けとくなはれっ。おお、熱い熱い」
不思議な気がした。苦しがっているのは、私ではなく祖母だった。私の苦痛は、祖母を通して伝わってくるものだった。祖母の体は、|悶《もだ》え苦しみ髪をかきむしり、怒りの声をあげ続ける。
やがて私の中から、人の形をした白い煙が流れだした。煙は祖母の姿をとっていた。ぎりぎりと身を捩りながら、上に昇っていく。
私の手から皺は消え、ごつごつした男の手に変わった。そして体は、がっちりとした筋肉質の男のものと化していた。太い足を踏み鳴らして、私の喉から声が|迸《ほとばし》った。
「熱いぞうっ、熱いぞうっ。こいつを消せえっ、わしを怒らせる気かあっ」
野太い男の声だった。|拳《こぶし》を天に振りあげ、身悶えしながら叫び続ける。全身、炎に包まれて、皮膚から白い煙が立ち昇る。私から抜け出した煙が、ずんぐりした男の姿となった。
秦河勝だった。
彼もまた、身を捩らせて昇っていく。そして、そこにたゆたっていた祖母の煙とひとつになって、橘の木の幹を這いあがる。やがて、枝の先々に達し、渦を巻き、橘の木を白い帯で絡めるように包んでいった。
煙の行方を見送っているうちに、再び熱さの感覚が戻ってきた。体が焼けていくのがわかった。皮膚が焦げ、ジリジリジリとめくれあがる。みるみる間に髪の毛に火が広がっていき、灰と化す。頭皮が|火《ひ》|脹《ぶく》れになり、ぷつぷつと皮がはじける。手は黒く|爛《ただ》れ、爪はぽろりとこぼれ落ちた。
しかし私の意識は、深いところで冷静だった。焼け爛れていくのは、私の肉体だけだ。ぼうぼうという炎の音を聞くうちに、私は眠気に襲われていた。肉体が苦しみに|喘《あえ》いでいるのに、私の精神は、深い眠りにつこうとしていた。
私は自らの発する炎の中に崩れ落ちた。仰向けに倒れると、橘の木から離れた煙が流れていくのが見えた。煙の彼方に、うっすらと水平線が浮かびあがっている。夜明けなのだろうか。薄明の世界に、白々とした光が射している。
緑の草原が、なだらかな曲線を描いて広がっている。その向こうに海がきらめいていた。草原を渡って、人々の行列が青い海に向かっている。体を煙のように揺らせて、|遥《はる》かな海原へ遠ざかっていく。
その中に祖母を見つけて、私は叫んだ。
「おばあちゃーん」
祖母が振り向いた。高い頬骨の上で、かつて厳しい光を宿していた目には、何の感情も浮かんでいなかった。祖母の後にいた男も、がっしりした首を捩って振り返った。
秦河勝だった。
彼の顔もまた、無表情だ。怒りも悲しみも喜びも、肉の張りきった顔の底に深く埋められている。
緑の草原と、青い海。そして影も落ちないほどに淡い光。感情を消し去った二人の顔も、そのあまりの平安な風景のひとつと化してしまっていた。
私は自分の体を焼き尽くす炎に包まれながら、彼方の世界の二人を見つめていた。
静寂に包まれた世界から、美しい調べのような感情が流れてきた。
それは何といったらいいのだろう。静けさの底に絶え間なく流れるもの哀しさ。清らかな、もの哀しさ——。
私と祖母と秦河勝の視線が、その調べの中で、絡み合い、離れていった。
やがて祖母も秦河勝も、また前を向いた。そして行列の人々の中に混じって、ゆっくりと遠ざかっていった。
十七章
秋の色を帯びた|日《ひ》|射《ざ》しが、ガラス窓から降り注いでいる。窓辺に飾られた|桔梗《ききょう》の花。白いベッド。クリーム色の壁に囲まれた、誰もいない清潔な部屋。まるで一枚の写真のように、すべてのものは停止している。
ドアの開く音がして、純一が現れた。優しい笑みを浮かべて、私の傍にやってくる。ベッドの横の|椅子《いす》を引き寄せて座ると、私にかがみこんだ。
「気分はどうだい」
私はわずかに頭を揺らせた。体を動かすのは、それだけで精一杯だった。
純一は、私を気遣うように聞いた。
「実は、警察の人が来ているんだ。よかったら、あの事件のことの話を聞きたいってね。まだ|喋《しゃべ》れないって断ったんだけど、合図だけでいいっていうから。どう思う?」
私は、承知したという印に、|瞼《まぶた》を一回閉じた。純一との間に取り決めた合図だった。純一は|頷《うなず》いて、病室を出ていった。
彼が連れてきたのは、小柄な男だった。細い目につるんとした顔、角刈りの頭は、刑事より、板前というほうが似合っている。
「すみません。お邪魔します」
刑事は、純一の勧める椅子に座ると、メモを取り出した。
「はい、だったら、瞼を一回。いいえ、だったら、目を左右に動かせるんでしたね」
私は瞼を一回閉じた。刑事は、視力検査の試験官のような神妙な顔でいった。
「けっこうです。では聞きますが、あなたは、自分の意思で焼身自殺しようとなさったんですか」
私は目を左右に動かした。
「では、誰かに火をつけられたのですね」
瞼を閉じる。
「それは誰か知っていますか」
カヤだ。金髪の髪を光輪のように波打たせた美しい青年。|微笑《ほ ほ え》みながら、私の体に火をつけた男。しかし憎しみは感じなかった。
今になってわかる。私には、あれが必要だったのだ。
虫送りの儀式が——。
私はゆっくりと目を左右に動かした。
「思いあたる人もいませんか」
やはり、目を左右に。
刑事は困ったように、ボールペンでこつこつとメモを|叩《たた》いた。
「ではあなたは、早朝にサンクチュアリに忍びこみ、見ず知らずの誰かに捕まって、火をつけられたというのですね」
私は瞼を閉じた。
「どうして、あそこに行ったのですか」
そういってから、刑事は、失敗した、という顔をした。はい、いいえ、では返事のできない質問だった。彼は考えるようにボールペンの|尻《しり》を|頬《ほお》にあてた。純一が口を挟んだ。
「多分、妻はサンクチュアリにある橘を見にいったのだと思いますよ」
私は瞼を閉じた。
|怪《け》|訝《げん》な表情の刑事に、純一は微笑みながらいった。
「好きなんですよ。僕も一時、あの木がとても気になって、通ったことがあるものですから、妻もそうだと思うんですよ」
刑事は|腑《ふ》に落ちないらしく、曖昧に頷いた。そして、思いついたように聞いた。
「犯人は一人でしたか」
私は目を左右に動かした。
「二人?」「三人?」「四人?」……。
刑事がうんざりした口調で「十人以上?」と聞いた時、私は瞼を閉じた。
刑事は|呟《つぶや》いた。
「いったい、どういうことなんだろうな」
しばらく考えこんでいたが、やがて頭を振りながら立ちあがった。
「どうもありがとうございました。目下のところ、なんの手掛かりもない状況ですが、この犯人は必ず捕まえてみせますから、まかせておいてください」
無反応の私に気勢を|削《そ》がれたのか、刑事は、お大事に、と口の中でもぞもぞといって外に出ていった。
純一は、刑事を戸口まで送っていってから、再びベッドの横の椅子に戻ってきた。
「お袋が、めぐみの容体を聞いていたよ。明日あたり、お見舞いに来たいといっていたが、どうする?」
私は目を左右に動かした。義母の、あたりを|憚《はばか》らない大きな声に、病室の静けさを乱されたくなかった。
「そうだね。じゃあ、また別の時にって、いっておくよ」
純一は私の気持ちを察したらしく、あっさりと応えた。それから、ああ、と思いだしたように呟いて、ポケットから白い封筒を出した。中のカードをつまんで、私に見えるように顔の前にかざした。
『浅川家、吉見沢家結婚式案内状』という文字が見えた。挙式日は十一月三日。
「結婚式には、出席できそうもないけど、祝電は打っておくよ。それでいいかい」
私は瞼を閉じた。生死をさまよう状態で、夏を過ごして、やっと秋になったばかりだ。十一月はまだ先だ。その時、私が、どうなっているのか、想像すらできなかった。
しかし、加奈が、浅川と結婚することになって、ほっとした。あんな男だ。これからもつらいことがあるかもしれない。でも、当人の選んだことだ。それに、苦しみの後には、必ず幸福が訪れる。ほんとうによかった……。
赤子の無邪気な笑い声が聞こえてきそうなほど、清らかな初秋の光。白が目に|滲《し》みる病室。純一が、そっと私の頭を|撫《な》ぜた。全身に巻きつけられた包帯のために、彼の温もりは伝わってこない。私は、白い繭の中に閉じこもっている虫のようだ。私と外界をつなぐものは、この二つの目だけ。
私は純一の目を見た。ただ優しさだけがたたえられたその目。
「愛しているよ」
彼がいった。私は、瞼を一回、ゆっくりと閉じた。
彼は私を愛している。老人が日溜まりを愛するように。子供が花を愛するように。人が、自分のまわりの世界を愛するように。私は、その中のひとつの要素。それだけ。
でも、それでいいじゃないか。私は、彼を包む世界の一部分でいられるのだ。
純一のことで、悩んだり、|嫉《しっ》|妬《と》したり、苦しんだりした日々は遠くに消えていた。もう二度と、そんなことにはならないだろう。私の中の「蟲」は出ていってしまったから。
私の精神は平安だった。それはまるで、どこまでも続く波ひとつない海。常世神の青い目のように、穏やかに澄みきっている。
私は包帯の下で純一に微笑みかけた。彼は私に微笑みを返した。私たちの間に静けさが満ちていく。安らぎに満ちた時が二人を包み、いつまでもそこに漂い続ける。
今、私は幸せだ。
終 章
多田純一は、病室のドアを閉めると廊下を歩いていった。待合室のところに来て、正面から白衣の医師がやってくるのが見えた。
「|北《きた》|見《み》先生」
白髪の混じったショートカットの女医が立ち止まった。純一は、北見医師に走り寄った。
「ちょうどよかった。これから伺おうと思っていたんです。妻の具合を聞きたくて」
北見医師は診察表を抱えた手を持ち直して、額に手をあてた。
「そうですね……。今のところはなんともいえませんが……」
「あの……皮膚は……?」
彼女は|眉《まゆ》をひそめて、首を左右に振った。
「|喉《のど》の中にまで及んでいる強度の火傷ですからね。皮膚移植するにしても、取れるような無傷の皮膚もあまり残っていませんし」
純一は返事を恐れるように、小声で聞いた。
「妻は一生、あの包帯のままで?」
「まさか。もちろん治ります。ただケロイドはかなり広範囲に|亘《わた》って残るでしょうね。治療には、さらに長い時間がかかると思います」
北見医師は、感情を殺した声でばっさりといってのけた。そして、純一の顔を心配そうに|覗《のぞ》きこんだ。
「奥さんにとっては、ショックだと思いますが……」
純一は|頷《うなず》いた。北見医師は彼の肩を|叩《たた》いた。
「私たちもできる限りのことはしますが、やはり一番の治療は、ご主人の心の支えだということを忘れないでくださいね」
純一は言葉を失ったまま、また頷いた。北見医師は会釈して立ち去った。しばらく彼は、力の抜けたように、その場に立っていた。
待合室のテレビがニュースを放映していた。
『今日、中国政府は国連の調停案を受諾するとの発表を行いました。チベットの独立に関しても協議をはじめる用意があるとのことです。突然の中国の軟化に、核戦争の危機も遠ざかり、全世界に|安《あん》|堵《ど》の波が広がっています』
アナウンサーが|欠伸《あくび》を|噛《か》み殺した。
見ると、待合室の|椅子《いす》の上では、大半の人が居眠りをしている。突然、世界中が緊張感を失ってしまったようだった。純一もまた心地良い眠気を覚えながら、病院を出ていった。
「多田さん」
玄関を出たとたんに名前を呼ばれて、純一は振り向いた。さっきの刑事が近づいてくるところだった。
「すみません。まだちょっと聞きたいことがありまして」
「いいですよ」
純一は、ジーンズのポケットに手をつっこんでいった。刑事は、愛想笑いを浮かべながら聞いた。
「たいしたことじゃないんです。奥さん、例えば、ノイローゼ気味だったとか、そんなことはないですか」
純一は眉をひそめて、口ごもった。
「ええ……そういえば……」
刑事はぴくりと片方の目を細めると、近くのベンチを指さした。
「立ち話もなんですから、どうですか。あそこに座っては?」
純一は思案する様子で彼の後に従った。二人は病院の庭のベンチに腰をおろした。刑事が促すように純一を見た。彼は、両手の指を|膝《ひざ》の上で組んで、重い口調で語りだした。
「実は、あの事件の起きる一か月ほど前に、妻は流産しましてね。それ以来、どこかおかしいところがあったんですよ」
刑事は身を乗りだした。
「というと?」
「突然、僕の性格が変わった、といいだしましてね。……確かに僕は変わったと思います。変わるように努めたというか……」
純一は病院の玄関に目を|遣《や》った。人々が病いを抱えて出入りしていた。この晴れた日の明るい|日《ひ》|射《ざ》しのもとでは、その病気がどんなに深刻なものであるかは想像もできない。妻もまた普段と変わらない外見の下に、とてつもない病気を巣くわせていたのだろうか。
「で?」刑事の声に、純一は、自分がまだ話の途中だったことを思いだした。
「すみません、なんの話でしたっけ」
刑事は戸惑って答えた。
「多田さんの性格が変わられたとかいうことでしたけど……」
純一は、老人のように頭をこくりとさせた。そして両手の指を組み直した。
「ああ、そうでした。確かに、僕は変わったと思います。妻の妊娠を機に自分のことを見直したんです。父親としての自覚が生まれたというか、自分が一段と大人になったような気がしましたよ。それで、早く帰宅して妻を安心させてあげようとしたり、妻のわがままにもカッとしないで聞いてあげようとしたりして、妻のことを気づかっていたんです。……ところが、そんな僕の変化を、妻は、虫のせいだ、虫に|喰《く》われたからだなどと訳のわからないことをいいだしましてね」
刑事は、あきれたように純一に聞き返した。
「虫、ですか?」
「そうです。大きな虫が、僕の体の中に巣くっているというんですよ。病院にまで行きましたが、もちろんそんなことはありませんでした。そうして、どんどん妻の様子はおかしくなっていったんです。あの事件の起こる前夜は新宿で朝方まで飲んでいたらしいんですが、以前の妻には考えられないことです」
純一は言葉を切った。その夜、家に戻らなかったことは、もうすでに刑事には話してあった。あの夜、妻の精神を崩壊させるほどのことがあったに違いなかった。しかし、それが何なのかはわからなかったし、今となってはどうでもいいことに思えた。
妻が外泊した理由について、|詮《せん》|索《さく》したいとも思わなくなるということは、以前の自分には考えられないことだった。やはり、俺は変わったのかなと、純一は思った。|些《さ》|細《さい》なことだが、今では、酒も煙草も、家だけでなく職場でも辞めている。めぐみのいうことにも、一理はあったのかもしれない。純一は、自分にいい聞かすようにいった。
「僕が……もっと、妻のことを気をつけてあげればよかったと思います」
刑事は同情するように、上半身を揺すった。二人の間に沈黙が流れた。病院の前にタクシーが止まり、ピンクや黄色の花束を抱えた女たちが降りたった。休み時間なのか、お|喋《しゃべ》りしながら庭を歩く看護婦の白衣が|眩《まぶ》しい。
刑事はメモを閉じた。
「私は、ひょっとして奥さんは、実際、ご自分で焼身自殺を企てたのではないかと疑っているのですが……」
純一は両手の指をほどいて、膝の上に置いた。そして、ふぅっと息を吐いた。
「その可能性もあると思います。あの頃の精神状態では……。かわいそうに」
刑事はメモをポケットにしまった。
「一応、殺人未遂事件として、調査は続けてみますが……ふわぁっ」
刑事は大きな欠伸をした。そして、照れたように謝った。
「この頃、妙に眠くてたまらないんですよ」
純一は、病院にではいりする人々を眺めた。
「僕もそうでしたよ。この春先かな。眠くて、眠くて、たまらなかった」
「春眠、暁を覚えず、ですかね。しかし今は、もう春でもないのに」
刑事は、大きく両手を広げて伸びをした。純一も欠伸を噛み殺した。
「まあ、もう秋です。季節の変わり目には違いないですからね」
刑事は、それはそうだと笑った。二人は、なぜかはわからないが満ち足りた気分になって、黙って日のあたるベンチに座っていた。
病院の向かいのマンションからは、ベランダに干した布団を叩く、威勢のいい音が響いている。ビルのでこぼこした地平線に縁取られて、青い空が広がっている。遠くでは、銀色のアドバルーンが微風に揺れていた。
妻のことも、仕事のことも、すべて意識から消えていく。ただ穏やかな気分に満たされて、彼は明るい日射しを浴びている。こうして、ずっとここに座っていたい。暖かなベンチの上で、眼前を過ぎゆく光景を眺めながら、日の落ちるまで……。
純一の視線が、少し先の地面の上で止まった。巨大な影が、静かにアスファルトの地面を横切っていく。
彼は驚いて頭をあげた。
一瞬、羽を広げた白い蛾が見えた。きらめく銀色の|鱗《りん》|粉《ぷん》をまき散らしながら、天を横ぎる美しい蛾を。しかし、その姿は見る間に薄氷のように空気に溶けこみ、目を凝らした時には、澄んだ|碧《あお》|空《ぞら》が広がっているだけだった。
美しい白昼夢だ。
純一は|微笑《ほ ほ え》みを浮かべると、深く息を吸いこんだ。
初秋の空気の中に、橘の実の|爽《さわ》やかな香りをかいだ気がした。
|蟲《むし》
|坂《ばん》|東《どう》|眞《ま》|砂《さ》|子《こ》
平成13年1月12日 発行
発行者 角川歴彦
発行所 株式会社角川書店
〒102-8177 東京都千代田区富士見2-13-3
shoseki@kadokawa.co.jp
(C) Masako BANDO 2001
本電子書籍は下記にもとづいて制作しました
角川文庫『蟲』平成6年4月25日初版刊行
平成10年11月30日15版刊行