③ 「これをもちまして第十回卒業式を終了いたします。」
☞ 公式文書や挨拶などに見られる言い方。
12 ~というところだ・~といったところだ<最高でも~だ・せいぜい~だ>
このクラスの毎回のテストの平均点は75点といったところだろうか。
「毎日の睡眠時間?そうですねえ、六時間といったところです。」
来年度私がもらえそうな奨学金はせいぜい五万円というところだ。
☞ せいぜい~だ、最高でも~だ、~以上ではない、と言いたい時の言い方なので、「~」にはあまり多くないと思える巣量が来る。
∞ 数量+というところだ
正文三:
§4 時点・場面 ものごとが行われる時や場面を示したい時は、どんな言い方がありますか
1 ~折(に)・~折の<~機会に>
① このことは今度お目にかかった折に詳しくお話しいたします。
② 先月北海道に行った折、偶然昔の友達に会った。
③ 何かの折に私のことを思い出したら手紙をくださいね。
④ 寒さ厳しい折から、くれぐれもお体を大切にしてください。
☞ 「あるいい機会に」という意味であるから、後の文にはマイナスのどと柄はあまり来ない。
∞ 連体修飾型(否定形は少ない)+折(に)
2 ~際(に)・~際の<~時に>
① 非常の際はエレベーターを使わずに、階段をご利用ください。
② これは昨年、ある大臣がアメリカを訪問した際に、現地の子供あちから受け取ったメッセージである。申し込み用紙は3月1日までに送りください。その際、返信用封筒を忘れずに同封してください。
③ 「昨年、私がボレンテイアセミナーを行った際の記録をお見せいたします。」
∞ 連体修飾型(否定形と形容詞の例は少ない)+際に
3 ~に際して<~をする時に>
◆ 「ある特別な事を始める時点で」または「其の進行中の時点で」という意味。
① 来日に際していろいろな方のお世話になった。
② 「お二人の人生の門出に際して、一言お祝いの言葉を申し上げます。」
③ このたびの私の転職に際しましては、並々ならぬを世話になりました。
④ この調査を始めるに際しては、関係者の了解を取らなければならない。
∞ 動詞の辞書形・する動詞の名詞+に際して
4 ~にあたって<~をする時に>
◆ 「~」という特別なときに対する積極的な姿勢を言いたい時
① 「新学期にあたって、皆さんに言っておきたいことがあります。」
② 新居を購入するにあたって、私ども夫婦はいろいろな調査をしました。
③ 研究発表をするにあたって、しっかり準備をすることが必要だ。
④ この計画を実行に移すにあたり、ぜひ周囲のHとの協力を求めなければならない。
∞ 動詞のじしょ形・名詞+にあたって
5 ~ところ・ところだ
◆ ある行為のどの段階であるかを表す
① 家を出るところを母に呼び止められ、いろいろ用事を頼まれた。
② 3ページまで終わり、4ページに入るところで終了のベルが鳴ってしまった。
③ ご飯を食べているところに電話がかかってきた。
④ 「お休みのとこをを起こしてしまってすみません。。」
⑤ 「もしもし、今空港に着いたところです。今からそちらに行きます。」
⑥ 会議が終わったところへ小林さんんがあわてて入ってきあた。
☞ 「~ところ」の前に来る動詞の活用形によって、過去か、現在進行中か、近い未来かを示す。
また、後に来る動詞がどんな助詞をとるかによって、「~ところ」の後ろにつく助詞が、ところに、ところへ、ところで、ところを、のように変化する。
∞ 動詞の辞書形・~ている形・~た形+ところ
6 ~かける・~かけの・~かけだ<途中まで~して・~し終わらない>
◆ ある動作をし始めるが、し終わらないで途中になっている状態を表す。
① 席に座ると列車はすくに動き出した。私は雑誌を読みかけて、そのままうとうと寝込んでしまった。
② こんなところに食べかけのりんごを置いて、あの子はどこへいったのだろう。
③ 別れる時、マリは何か言いかけたが、すぐに下を向いてしまった。
∞ 動詞の(ます)形+かける
7 ~うちに<~している間に>
◆ 「~」の間に、はじめは予想しなかったような結果になることを表す
① 今は上手に話せなくても練習を重ねるうちに上手になります。
② 友達に誘われて何回か山登りをしているうちに、私もすっかり山が好きになった。
③ 親しい仲間が集まると、いつも楽しいおしゃべりのうちにたちまち時間が過ぎてしまう。
④ うと外を見ると、気がつかないうちに雨が降り出していた。
☞ 「~」には継続性を表す語が来る
∞ 動詞の辞書形・~ている形・~ないけい・名詞+の+うちに
8 ~最中(に)・~最中だ<ちょうど~中に>
◆ 「ちょうど~している時」という意味
① 新入社員の小林さんは、会議の最中に居眠りを始めてしまった。
② 来年度の行事日程については、今検討している最中です。
③ 今考えごとをしている最中だから、少し静かにしてください。
∞ 動詞の~ている形・名詞+の+最中(に)
9 ~において・~における<~で・~に>
◆ ものごとが行われる場所、場面、状況を表す
① 式典はA会館において行われる予定。
② この植物は、ある一定の環境においてしか花を咲かせない。
③ 学会における彼の地位はかならずしも高くないが、彼の研究は高く評価されている。このレポートでは江戸時代における庶民と武士の暮らし方の比較をしてみた。
☞ 方面、分野にも使われる。
① 最近、人々の価値観においても、ある小さな変化が見られる。
② マスコミはある意味において、人を傷つける凶器ともなる。
③ 憲法研究における山本氏の業績は、広く知られているところである。
∞ 名詞+において
10 ~にあって<~に・~で>
◆ 「~のような特別な事態、状況に身をおいて」と言いたい時に使う
① 今、A国は経済成長期にあって、人々の表情も生き生きとしている。
② 数学は高度情報社会にあって、必要な教養となっている。
③ 「この非常時にあって、あなたはどうしてそんなに平気でいられるのですか」
☞ ③の例のように、「こんな大変な状況にいるのに」と、後の文と逆接的につながることがある。
∞ 名詞+にあって
§5 時間的同時性・時間的前後関係 二つのことがらがほとんど同時に起こることを言いたい時や、二つのことがらの時間的な前後関係を言いたい時は、どんな言い方がありますか
(1)時間的同時性 二つのことがらがほとんど同時に起こることを言いたい時
1 ~たとたん(に)<~したら、その瞬間に>
◆ [~が終わったのとほんとんど同時に予期しないことが起こった]と言いたい時に使う。前のことと後のことは、互いに関係があることが多い。
① ずっと本を読んでいて急に立ち上がったとたん、めまいがしました。
② 私が「さようなら」と言ったとたん、彼女は泣き出した。
③ 出かけようと思って家を出たとたんに、雨が降ってきた。
④ 電話のベルが鳴ったとたんに、みんなは急にシーンとなった。みんなが待っていた電話なのだ。
2 ~(か)と思うと・(か)と思ったら<~すると、すぐに>
◆ 「~が起こった直後に後のことが起こる」と言いたい時に使う。
① 空でなんかピカッと光ったかと思うと、ドーンと大きな音がして地面が揺れた。
② あの子はやっと勉強を始めたと思ったら、もう居眠りをしている。
③ うちの子供は学校から帰ってきたかと思うと、いつもすぐ遊びに行ってしまう。
∞ 動詞の辞書形・~た形+(か)と思うと
3 ~か~ないかのうちに<~すると、同時に>
◆ 「が起こった直後に後のことが起こる」と言いたい時に使う
① 子供は「おやすみなさい」とい言ったか言わないかのうちに、もう眠ってしまった。
② 彼はいつも終了のベルが鳴ったかならないかのうちに、教室を飛び出していく。
③ このごろ、うちの会社では一つの問題が解決するかしないかのうちに、次々と新しい問題が起こってくる。
☞ ×国へ帰ったとたんに、結婚しようと思います。
×学校から帰ってきたかと思うと、すぐ勉強しなさい。
×空港に着くか句かないかのうちに電話をかけるつもりです。
「~たとたん(に)、~(か)と思うと、~か~ないかないうちに、~が早いか、~や、~やひや、~なり」現実の出来事を言うのであるから、命令文、意志を表す文(う・よう、つもり)、否定文などが後に来ることはない。
∞ 動詞の辞書形・~た形+か+~ない形+かのうちに
4 ~次第<~したらすぐ>
◆ 「~」が起こったら、すぐ後のことをするという意志を伝えたいときによく使う。
① 「スケジュールが決まり次第、すぐ知らせてください」
② 「資料の準備ができ次第、会議室にお届けします。」
③ 「会長が到着し次第、会を始めたいと思います。もうしばらくお待ちください。」
④ 新しい実験室がもうすぐできる。完成次第、器具類のテストを始める予定だ。
∞ 動詞の(ます)形・する動詞の名詞+次第
5 ~が早いか<~すると、同時に>
◆ 「が起こった直後に後のことが起こる」と言いたい時に使う。
① 小田先生はチャ無イムが鳴るが早いか、教室に入ってきます。
② 弘子は自転車に乗ったが早いか、どんどん行ってしまった。
③ 其の警察官は遠くに犯人らしい姿を見つけるが早いか、追いかけて行った。
∞ 動詞の辞書形・~た形+が早いか
6 ~や・~や否や<~すると、同時に>
◆ 「~が起こった直後に後のことが起こる」と言いたい時に使う
① 良子は部屋に入って来るや、「変なにおいがする」と言って窓を開け放した。
② 其のニュースが伝わるや否や、たちまちテレビ局に抗議の電話がかかってきた。
③ 社長の決断がされるやひや、担当のスタッフはいっせいに仕事に取り掛かった。
④ ☞1 後のことは前のことに反応して起こる予想外の出来事が多い
∞ 動詞の辞書形+やひや
7 ~なり<~すると、同時に>
◆ 「~をすると同時に、普通ではない動作をした」と言いたい時に使う。
① 子供は母親の顔を見るなり、ワット泣き出しました。
② 彼はしばらく電話で話していたが、突然受話器をなり飛び出していった。
③ 彼は合格者のリストに自分の名前を発見するなり、飛び上がって大声を上げた。
∞ 動詞の辞書形+なり
8 ~そばから<~しても、すぐ>
◆ 「~しても~しても、すく次のことが起こる」と言いたい時に使う。
① 小さい子供は、お母さんが洗濯するそばから、服を汚してしまいます。
② 仕事を片づけるそばから次の仕事を頼まれるので体がいくつあっても足りない。
③ もっと若いうちに語学を勉強すべきだった。今は習ったそばから忘れてしまう。
∞ 動詞の辞書形・~た形+そばから
(2)時間的前後関係 二つのことがらの時間的な前後関係を言いたい時
1 ~て初めて
◆ 「~する前はそうではなかったは、~した後、それが理由になってやっと其の状態になる」と言いたい時に使う。
① 入院して初めて健康のありがたさがわかりました。
② スポーツは自分でやってみて始めて其の面白さがわかるのです。
③ 大きな仕事は十分な準備があって初めて成功するのだ。
2 ~上で・~上の<~してから>
◆ 「~をした後で、それに基づいて次の動作をする」といいたいときに使う。
詳しいことはお目にかかった上で、説明いたします。
「申し込み書の書き方をよく読んだ上で、記入してください」
どの大学を受験するか、両親との相談の上で、決めます。
これは一晩考えた上の決心だから、気持ちが変わることはない。
∞ 動詞の~た形・する動詞の名詞+上で
3 ~て以来<~してから、ずっと>
◆ 「ある動作の後、ある状態がずっと続いている」と言いたい時に使う。
大学を卒業して以来、中山さんには一度も会っていません。
一人暮らしをはじめて以来、ずっと外食が続いている。
あの画家の絵を見て以来、あの画家にすっかり夢中になっています。
☞ ×退院して以来、旅行に行きました。
◯退院して以来、家で静かに暮らしています。
後には一回限りのことを表す文は来ない。
4 ~てからでないと・てからでなければ<~した後でなければ>
◆ 「した後出なければだめだから、まえもって~することが必要だ」と言いたい時使う。
① 野菜を生で食べるなら、よく洗ってかあらでないと、農薬が心配だ。
② 木村教授には前もって電話してからでないと、お会いできないかもしれません。
③ 其のことについては、よく調査してから出なければ、責任ある説明はできない。
☞後に困難や不可能の意味の文が来る。
5 ~うちに・ないうちに
◆ 「~と反対の状態になったら実現が難しいから、そうなる前に」と言いたい時。
① 独身のうちに、いろいろなことをやってみたいです。
② 「若いうちに勉強しなかったら、いったいいつ勉強するんですか」
③ 体が丈夫なうちに、一度富士山に登って見たい。
④ 「タンさんは三月に国へ帰るそうだよ」
「本当?東京にいるうちにぜひ一緒に食事をしようっていってたんだ。」
⑤ スップに生クリームを加えたら、沸騰しないうちに否からおろす。(料理の本から)
∞ 連体修飾型(現在形だけ)+うちに
6 ~に先立って・に先立つ<~の前に準備として>
⑥ 出発に先立って、大きい荷物は全部送っておきました。
⑦ 計画実行に先立って、周りの人たちの許可を求める必要がある。
⑧ 首相がA国を訪問するに先立って両国の政府関係者が打ち合わせを行った。
⑨ 移転に先立って調査に、時間も金もかかってしまった。
☞ 「~」には大きな仕事などを表す言葉が来る。
∞ 動詞の辞書形・する動詞の名詞+に先立って
7 ~てからというもの<~してから、ずっと>
① タバコをやめてからというもの、食欲が出て体の調子がとてもいい。
② あの本を読んでからというもの、どう行きるべきかについて考えない日はない。
③ 円高の問題は深刻だ。今年になってからというもの、円高傾向は進む一方だ。
☞ 「~」が後の状態の契機になっている場合が多い。話す人の心情がこもっている。
正文三:
§6 進行・相関関係 物事がある方向に向かって進行している、または、一方が変化すると、それに応じて他方も変化する、といいたい時は、どんな言い方がありますか
(1)進行 物事が方向にむかって進行していると言いたい時
1 ~一方だ<ますます~していく>
◆ 「~」の方向にだけ変化が進んでいることを表す。
① 二週間前に入院した母の病状は悪くなる一方で、心配です。
② 家賃の高さ、物価の上昇、公害など、東京はすみにくくなる一方だ。
③ 事業に失敗して希望を失い、川口さんの生活は荒れていく一方だった。
☞ 変化を表す動詞と接続する。
∞ 動詞の辞書形+一方だ
2 ~ばかりだ<ますます~していく>
◆ 悪い方向にだけ変化が進んでいることを表す。
父は年を取ってから気難しくなるばかりで、このごろは誰も寄り付こうとしない。
選挙の時の意見の対立が原因で、党内の二つのグループの関係は悪化するばかりだ。
このごろの委員長の行動はよいとは言えない。彼への不信感は増すばかりだ。
☞ ×このごろ、雨が降る一方です。
×遠い外国にいて帰国したい気持ちを持つばかりだった。
◯このごろ、寒くなる一方です。
◯遠い外国にいて故郷を思う気持ちは増すばかりだった。
変化を表す動詞と接続する。
∞ 動詞の辞書形+ばかりだ
3 ~つつある<今ちょうど~している>
休みが増え、社員食堂ができ、職場環境は改善されつつある。
この国の経済も最近は安定しつつあるが、国民の生活の向上にはまだまだ時間がかかりそうだ。
私はホテルの窓から山の向こうに沈みつつある夕日を眺めながら、一杯のコーヒーをゆっくり楽しんだ。
∞ 動詞の(ます)形+つつある
(2)相関関係 一方が変化すると、それに応じて他方も変化すると言いたい時
1 ~ば~ほど・~なら~ほど・~ほど<~すれば~になり、もっと~すればもっと~になる>
◆ 「一方の程度が変われば、それと一緒に他方も変わる」と言いたい時の表現。
就職試験のことは、考えれば考えるほど心配になってくる。
お礼の手紙を出すのは早ければ早いほどいい。
日常使う器具の操作は簡単なら簡単なほどいい。
「アパートを探しています。駅に近いほど医院ですが、どこかありませんか。」
優れた営業マンほど客の声に耳を傾け、外の人の批判にも謙虚になれるものだ。
☞ ④⑤のように「~ば」や「~なら」を省略した文もある。
2 ~につれて<~すると、だんだん>
◆ 「一方の程度が変化すれば、其のことが理由となって、他方も変化する」と言う意味。
時間がたつにつれて、印象も次第に薄れていくから、今のうちに書いておこう。
震災の被害状況についての調査が進むにつれ、被害にの深刻さが次第に明らかになってきた。
温度が上がるにつれて、水の分子の動きが活発になってくる。
日本語の上達につれて、友達が増え、日本での生活が楽しくなってきた。
☞1 前の文にも後の文にも変化を表す言葉が来る。このことは、「~にしたがって」、「~に伴って」、「~とともに」も同じ。
2 ×二十歳になるにつれて、将来の志望を決めた。
2 ◯二十歳に近づくにつれて、将来の志望がはっきりしてきた。
一回だけの変化には使えない
3 「~につれて」の後には話す人の意向を表す文や(「~するつもり」など)や働きかけの文(「~ましょう」など)は来ない。
∞ 動詞の辞書形・する動詞の名詞+につれて
3 ~にしたがって<~すると、次第に>
警察の調べが進むにしたがって、次々と新しい疑問点が出てきた。
今後、通勤客が増えるにしたがって、バスの本数を増やしていこうと思っている。
物価の上昇に従い、リサイクル運動への関心が高まってきた。
☞ 「~したがって」、「~にともなって」、「~とともに」は後の文に話す人の意向を表現が来ることもある。
∞ 動詞の辞書形・する動詞の名詞+にさたがって
4 ~に伴って<~すると、それと一緒にだんだん>
彼は成長するに伴って、だんだん無口に鳴ってきた。
問題解決の能力は、経験を重ねるにとまなって、だんだnに身についてくる。
病気の回復に伴って、少しずつ働く時間を延ばしていくつもりだ。
社会の情報化に伴い、特に重要性を増してきたのが数学的な考え方である。
∞ 動詞の辞書形・名詞+に伴って
5 ~とともに<~すると、それと一緒にだんだん>
陽射しが強まり、気温が高くなるとともに次々と花が開き始める。
この国では内戦の拡大とともに、人々の生活の安定は次第に失われていった。
秋の深まりとともに今年も柿がおいしくなって来た。
∞ 動詞の辞書形・名詞+とともに
§7 付帯・非付帯 二つのことを一緒に、またはあることを伴わないで何かをすると言いたい時は、どんな言い方がありますか
1 ~ついでに<~する機会に付け加えて>
◆ 「物事を行う機械をつかまえて、都合よく外のこと持つ加えて行う」と言いたい時の言い方。
① 上野の美術館に行ったついでに、久しぶりに公園を散歩した。
② 買い物のついでに、図書館によって本を借りてきた。
③ パリの国際会議に出席するついでに、パリ大学の森先生をお尋ねしてみたい。
☞1 前の文ははじめからの予定の行動で、後の文は予定以外の追加的な行動。
2 ×帰宅のついでに、郵便局へ寄りましょう。
「機会をとらえて」という意味であるから、習慣的な行為で誰でも必ずしなければ鳴らないようなことにはあまり使わない。
∞ 動詞の辞書形・~た形・する動詞の名詞+の+ついでに
2 ~つつ<~ながら>
汽車に揺られつつ、二時間ほどいい気持ちでうとうと眠った。
夜、仕事を終えて、ワイスキーを味わいつつ、気に入った推理小説を読むひと時は最高である。
「この問題については、社員のみなさんと話し合いつつ解決をはかって生きたいと考えております。」
☞ 「~ながら」と似ているが、「~ながら」より硬い表現
「~つつ、~する」の場合、「つつ」の後の動作が主なもの。
∞ 動詞の(ます)形+つつ
3 ~をこめて<~を含めて>
先生、ありがとうございました。私たちの感謝を込めてこの文集を作りました。
昔の子供たちは遠足の前の日などに「明日、天気になりますように」と願いを込めて、てるてるぼうずという小さい人形を作り、窓の外につるした。
あなたに、愛を込めてこの指輪を送ります。
他例 心を込めて、祈りを込めて、願いを込めて、恨みを込めて、力をこめて
4 ~ことなく<~しないで>
◆ 「普通は~する、または~してしまうが、この場合は~しないで」という意味。
① 敵に知られることなく、島に上陸するのは難しい。
② 犯人は周囲の人々に怪しまれることなく、其の家族に近づくことができた。
③ 彼は先生にも友たちにも相談する。ことなく、帰国してしまった。
☞ 日常てきなこと、たとえば下のようなものにはあまり使わない。
うっかりして、切手を貼ることなくポストに入れてしまった。
∞ 動詞の辞書形+ことなく
5 ~抜きで・~抜きに・抜きの<~を入れないで>
◆ 「普通は含まれるもの、本来当然あるべきものを加えずに」と言いたい時。
④ アルコール抜きじゃつまらないね。
⑤ 田中君の就職について、本人抜きにいくら話し合っても意味がない。
⑥ あのレストランの昼食は、税金・サービス料抜きで二千円。
☞ 「名詞+抜き」で名詞のように使う。
∞ 名詞+抜きで
6 ~を抜きにして・~は抜きにして<~をいれないで>
◆ 「普通は含まれるもの、当然あるものを加えずに」と言いたい時の表現
⑦ 交通機関についての問題は乗客の安全を抜きにして論じることはできない。
⑧ 「今日は硬い話は抜きにして、気楽に楽しく飲みましょう」
⑨ 政治の問題は抜きにして、とにかく集まろうということだった。
⑩ 「冗談は抜きにして、もっとまじめに考えてくださいよ。
7 ~かたわら<~一方で、別に>
◆ 「あることをする一方で、平行して別のこともしている」と言う時の表現。
川田さんは銀行員として勤める傍ら、作曲家としても活躍している。
市川氏は役所で働く傍ら、ボランテイアとして外国人に日本語を教えている。
あの人は大学院での勉強の傍ら、作家活動もしているそうです。
☞1 「~かたわら」は「~ながら」に比べ、長い期間続いている事に使う。
職業や立場などを両立させている場合によく使われる。
2 「~傍ら」の「~」には、その人が本来していることが来る。
∞ 動詞の辞書形・する動詞の名詞+の+かたわら
8 ~がてら<~を兼ねて>
◆ 「一つのことをする時に、つけ加えて外のこともする」と言う時の言い方。
「散歩がてら、ちょっと郵便局まで行ってきます。」
買い物がてら、新宿へ行って展覧会ものぞいて来よう。
駅まで三十分ほどかかるが、天気のいい日は運動がれら歩くことにしている。
桜が満開だから、少し遠回りしてえきまで歩きがてらお花見をして行こう。
☞ 「~がてら」は一つの行為が二つの目的をもつ。後には、歩く、行くなど移動に関係のある動詞がよく使われる。
∞ 動詞の(ます)形・する動詞の名詞+がてら
9 ~かたがた<~も同時にするつもりで>
◆ 「二つの目的をもたせて、あることをする」と言うときの表現。
最近ご無沙汰をしているので、卒業の挨拶かたがた保証人のうちを訪ねた。
ご無沙汰のお詫びかたがた、近況報告に先生をお訪ねした。
彼がけがをしたということを聞いたので、お見舞いかたがた、彼のうちを訪ねた。
☞ 一つの行為に二つの目的を持たせる言い方。あらたまった場面やビジネス的な人間関係の場面でよく使われる。後には、訪問する、上京するなど移動に関係のある動詞がよく使われる。
他例 お祝いかたがた、お礼かたがた、ご報告かたがた
∞ する動詞の名詞+かたがた
10 ~ながら・ながらに・ながらの<~のままの状態で>
戦火を逃れてきた人々は涙ながらにそれぞれの恐ろしい体験を語った。
彼には生まれながら備わっている品格があった。
10年ぶりに昔ながらの校舎や校庭を見て懐かしかった。
☞ 慣用的な表現が多い。涙ながらに(涙を流して)、生まれながら(生まれつき)、昔ながらの(昔のままの)など。
∞ 名詞+ながら
11 ~なしに・~ことなしに<~しないで>
◆ 「普通は~する、または~してしまうが、この場合は~しないで」という意味。
断りなしに人の部屋に入るな。
彼女の話は涙なしには聞けない。
血を流すことなしに、国を守ることができるのか。
何とか母に気づかれることなしに、家を出ることができた。
∞ 動詞の辞書形+こと 名詞+なしに
正文:
§8 限定 状況や条件を限りたい時は、どんな言い方がありますか
1 ~に限り<~だけは>
◆ [~だけ特別に~する]と言いたい時。
① この券を持参のお客様に限り、200円割引いたします。
② 電話取次ぎは8時まで。正し、急を要する場合に限り、11時まで受け付ける。
③ 朝9時までにご来店の方に限り、コーヒーのサービスがあります。
∞ 名詞+に限り
2 ~に限って<~の場合だけは>
◆ 「~の時だけ、~だけは特に」と言いたい時。
① 自信があるという人に限って、あまり良くできていないようだ。
② ハイキングに行こうという日に限って雨が降る。私はいつも運が悪いなあ。
③ あの先生に限ってそんな叱り方はしないと思う。
④ あの人に限ってみんなを裏切るなんてことはしないだろうと思っていたのに。
☞1 「特別にその場合だけ好ましくない状況になって不満だ。」と言いたい時に使う。(①②の例)
☞2 信頼や特別な期待をもって話題にし、「その人だけは好ましくないことはしないはぅだ」と推量すろ時につかる。(③④の例)
∞ 名詞+に限って
3 ~限り(は)<~の状態が続く間は>
① 体が丈夫な限り、思い切り社会活動をしたいものだ。
② 日本がこの憲法を守っている限りは、平和が維持されると考えていいだろうか。
③ 小川氏がこの学校の校長でいる限り、校則は替えられないだろう。
④ 「私の目の黒い限り、おまえに勝手なことはさせないぞ。」
☞ 「~」にはその時の状態を表す言葉、後にも時間的に幅のある表現が来る。
∞ 連体修飾+かびり(は)
4 ~限りでは<~の範囲のことに限れば>
◆ 有る判断をするための材料の範囲を限定する。
① この売上状況のグラフを見る限りでは、わが社の製品の売れ行きは順調だ。
② ちょっと話した限りでは、かれはいつもとまったく変わらないように思えた。
③ 今回の調査の限りでは、この問題に関する外国の資料はあまりないようだ。
∞ 動詞の辞書形・~た形・名詞+の+かぎりでは
5 ただ~のみ<ただ~だけ>
① マラソン当日の天気、選手にとってはただそれのみが心配だ。
② この問題は先進諸国ではすでに解決済みで、ただ日本のみが大幅に立ち遅れていたのだ。
③ ただ厳しいのみではいい教育とは言えない。
④ 今はもう過去をふりかえるな。ただ前進あるのみ。
6 ~ならでは<~でなければ~ない>
◆ 「~以外では不可能だ、ただ~だけができる」と感心する言い方。
① この絵には子どもならでは表せない無邪気さがある。
② この祭りは京都ならではの光景です。
③ これは芸術的才能のある山本さんならではの作品だと思ういます。
☞ 「~ならではの」の「の」は、見られない、できない、などの動詞の代わり。
∞ 名詞+ならでは
7 ~をおいて<~以外に>
◆ 「~以外に外にない」と言いたい時。
① この仕事を遣れる人はあなたを置いて外にいないと思ういます。
② こんな嫌なことを引き受ける人は彼を置いて誰もいない。
③ 海洋学を勉強するなら、入るべき大学はあの大学を置いて外にない。
☞ 「~をおいて~ない」の形で使う。
「それと比較できるものは外にない」と高く評価する時に使うことが多い。
∞ 名詞+をおいて
§9 非限定・付加 それだけに限らない、外にもあると言いたい時や、それもあるし、その上、外にもあると言いたい時は、どんな言い方がありますか
(1)非限定 それだけに限らない、外にもあると言いたい時
1 ~ばかりでなく<~だけでなく>
◆ 「~だけでなく、範囲はもっと大きく外にも及ぶ」と言いたい時に使う。
① 私達は日本語ばかりでなく、英語や数学の授業もうけています。
② 「今日は頭が痛いばかりでなく、吐き気もするし、少々熱もあるんです。」
③ テレビの見すぎは子どもの目を弱めるばかりでなく、自分で考える力を失わせると言いわれている。
④ あの人は有名な学者であるばかりでなく、環境問題の活動家でも有る。
⑤ 会議では森さんの仕事上のミスについてばかりでなく、彼の私生活の話まで出た。
∞ 名詞・連体修飾型(名詞+の)の形はない、+ばかりでなく
2 ~ばかりか<~だけでなく>
◆ 「~だけでなく、その上にもっと程度の思いことがらも加わる」と言う意味。
① いくら薬を飲んでも、風邪が治らないばかりか、もっと悪くなってきました。
② このごろ彼は遅刻が多いばかりか、授業中に居眠りすることさえあります。
③ あの人は仕事に熱心であるばかりか、地域活動も積極的にしている。
☞ ☓自分のことばかりか、他人のことも考えられる人間になりなさい。