③ 「これをもちまして第十回卒業式を終了いたします。」.5
(1)傾向・状態 ものごとがどんな状態かを言いたい時
1 ~がちの・~がちだ<よく~になる・~の状態になることが多い>
◆ 自然になりやすい傾向について言うときの言い方。主によくない傾向に使う。
① 森さんは小学校四年生のとき体を悪くして、学校も休みがちだった。
② 田中さんは留守がちだから、電話してもいないことが多い。
③ 今週は曇りがちの天気が続いたが、今日は久しぶりによく晴れた。
④ 環境破壊の問題は自分の身に迫ってこないと、無関心になりがちである。
☞ 名詞のように使う。外から見えたことではなく、そうなる傾向を打ちに持っている場合に使う。回数の多いことを表す場合が多い。
共起 とかく~がち ややもすると~がち
他例 忘れがち、 怠けがち 遠慮がち ~になりがち ~しがち 病気がち
∞ 動詞の(ます)形・名詞+がち
2 ~っぽい<~の感じがする・よく~する>
① この部屋は日当たりが悪いので、いつもなんとなく湿っぽい。
② 君子はもう二十歳なのに話すことがずいぶん子供っぽい。
③ 花子は飽きっぽくてなにをやてもすぐやめてしまう。
④ 母は年のせいかこの頃忘れっぽくなって、いつも者を探している。
⑤ 「あの白っぽいセーターを着ている人が田中さんですよ」
☞ 回数の多さではなく。ものの性質について言う。よくないことに使うことが多い。
他例 男っぽい 女っぽい 色っぽい 白っぽい 黒っぽい 疲れっぽい
∞ 動詞(ます)形・名詞+っぽい
3 ~気味<少し~の感じがする>
◆ 「程度はあまり強くないが、!~の傾向がある」といいたいときの表現。
① 「今日はちょっとかぜ気味なので、早めに帰らせてください。」
② 最近、忙しい仕事が続いたので少し疲れ気味です。
③ 長雨のため、このところ工事はかなり遅れ気味だ。
④ 「この頃成績がちょっと下がり気味ですが、どうかしたんですか」
☞ よくない場合に使うことが多い。
他例 太り気味 不足気味 押され気味 物価が下がり気味
∞ 動詞の(ます)形・名詞+気味
4 ~だらけ<~がたくさんある・~がたくさんついている>
① 子供たちは泥だらけになって遊んでいる。
② 私が英語で書いた間違いだらけの手紙を事務に直してもらった。
③ けんかでもしたのか、彼は傷だらけになって帰ってきた。
④ 休暇で私が家に帰ると、祖母はしわだらけの顔をいっそうくしゃくしゃにして、うれしそうに「よく帰ってきたね。待ってたよ」と言いてむかえてくれる。
☞ 普通、目で見えるもので、よくないものに使う。
共起 誇りだらけ、 ごみだらけ、血だらけ、灰だらけ、穴だれけ
∞ 名詞+だらけ
<5 ~きらいがある<~の傾向がある>
◆ 自然にそうなりやすいよくない傾向について批判的に言うときに使う。
① 人は自分の効きたくないことは耳に入れないと言うきらいがあるのではないか。
② どうもあの人の話はいつも大げさにならきらいがある。
③ 人は中年になると、新しいものに興味を持たなくなるきらいがある。
④ 最近の国の選挙では投票率がきくくなるきらいがある。
☞ 其のときの外から見たことや様子ではなく、本質的な性質に使われる。
∞ 動詞の現在形+きらいがある
6 ~まみれ<~がたくさんついている>
◆ 不快な液体や細かいものが体など全体について汚れている様子。
① 二人とも、血まみれんあるまで戦った。
② 吉田さんは工事現場で毎日はこりまみれになって働いている。
③ 足跡から、犯人は泥まみれの靴を履いていたと思われる。
④ 汗まみれになって農作業をするのは楽しいことD。
☞ 体そのものの変化や、ある場所にたくさんあるもの、散らかっているものなどには使わない。×傷まみれ×しわまみれ×間違いまみれ
∞ 名詞+まみれ
7 ~ずくめ<~ばかり・~が続いて起こる>
① 山田さんのうちは、長男の結婚、長女の出産と、最近、おめでたいことずくめだ。
② あの時、彼はお葬式の帰りだったらしく、黒ずくめの服装だった。
③ 彼から手紙が来たし、叔父さんお小遣いももらったし、今日は朝からいいことずくめだ。
☞ 物、色、出来事などにも使う。よいことの例が多い。
他例 ごちそうずくめ 金ずくめ けっこうずくめ
∞ 名詞+ずくめ
8 ~めく<~らしくなる・~らしく見える>
◆ 「十分に~ではないが、~の感じがする」と言いたい時。
① 日ごとに春めいたまいりました。その後、お元気でいらっしゃいますか。(手紙文)
② 冗談めいた言い方だったが、中村君は離婚したことを私に打ち明けた。
③ 真由美はいつもなぞめいたことを言っては、周りの人を困らせる。
☞ 名詞に接続して動詞のように使う。活用は動詞Ⅰと同じ。
他例 秋めく、儀式めいたこと、親めいたこと
∞ 名詞+めく
(2)様子 物事がどんな状況か、または動作がどんな動作がどんな様子かを言いたい時
1 ~ほど・~ほどの・~ほどだ
◆ ある状態がどのくらいそうなのか、強調して言いたい時使う。
① 昨日は山登りに行って、もう一歩も歩けないほど疲れました。
② 「足、怪我をしたんですって。」
「うん、昨日までは泣きたいほど痛かったけど、今日は大分よくなったよ。」
③ 悩んでいたとき、友人が話を聞いてくれて、うれしくて涙が出るほどだった。
④ それは大人から見るとたいしたことではなくても、子供にとっては死にたいほどのつらい経験なのかもしれない。
☞ 「~」には話す人の意志を表さない動詞や動詞の「~たい形」がくることが多い。
∞ 連体修飾型+ほど
2 ~くらい・~くらいの・~くらいだ
◆ 「~ほど・~ほどの・~ほどだ」とほとんど同じ意味を使い方。
3 ~かのように・~かのようだ<~ように>
◆ 「まるで~のように」と何かにたとえて、強調する言い方。
① 山田さんの部屋は何か月も掃除してないかのように汚い。
② リンさんは其の写真をまるで宝物か何かのように大切にしている。
③ 四月になって雪が降るなんて、まるで冬が戻ってきたかのようです。
④ 田中さんに其の話をすると、彼は知らなかったかのような顔をしたが、本当は知っているはずだ。
∞ 普通形型(な形容詞と名詞は「である型」。ただし、「である」がない場合もある)+かのように
4 ~げ<~そう>
◆ 人の「そのような様子」を表す。
① 「お母さんはどうしたの」と聞くと、子供は悲しげな顔をして下を向いた。
② 高い熱のあるひろしは、私と話すのも苦しげだった。
③ 洋子は楽しげに始めての海外旅行の話をしてくれた。
④ 会議の後、彼はいかにも不満ありげな顔をしていた。
☞ 普通、人の気持ちの様子を表す場合に使われる。やや古い言い方。
他例 意味ありげ、寂しげ、恥ずかしげ、不安げ、懐かしげ
共起 いかにも~げ さも~げ
∞ い形容詞・な形容詞の語幹+げ
<5 ~ごとく・~ごとき<~ように> ✎
① あの人は氷のごとく冷たい人だ
② この十年は矢のごとく過ぎ去った。
③ 彼のごとき優秀なひとでも失敗することがあるのだ。
☞ ③は例示の意味を含む。
∞ 名詞+の+ごとく
6 ~ともなく・~ともなしに<特に~しようというつもりでなく>
◆ 「ふと~すると(なんとなく~していたら)、こんな意外な事が起こった」と言いたい時に使う。
① 見るとも泣く窓の外を見ると、流れ星が見えた。
② ラジオを聞くともなしに聞いていたら、突然飛行機墜落のニュースが耳に入ってきた。
③ 夜、考えるともなしに会社でのことを考えていたら、課長に大切な伝言があったことを思い出した。
☞ 「ともなく」の前後には同じ動作性の動詞(見る、言う、聞く、なで)が来る。
参考例 ・彼はいつからともなく、みなに帝王と呼ばれるようになった。
・彼は置手紙をすると、どこへともなく去っていった。
∞ 動詞の辞書形+ともなく
7 ~つ~つ<~たり~たりしながら>
◆ 「~つ~つ」の後に来る講師の動作や作用がどんな様子で行われるかを言う。
① マラソンの最後の五百ケートルで二人の選手はぬきつぬかれつの接戦になった。
② 風に吹き飛ばされた赤い帽子は木の葉のように浮き津沈みつ川を流れていった。
③ 変な男のひとが家の前を行きつ戻つしている。何をしているんだろう。
☞ 「~つ~つ」の「~」には二つの対立する動詞が並ぶ。慣用的に使う。
∞ 動詞の(まS)形+つ+(ます)形+つ
8 ~んばかりに・~んばかりの・~んばかりだ<ほとんど~しそうな様子で>
① 彼女は泣かんばかりに「手紙をくださいね」と言いながら別れて行った。
② せっかく会いに行ったのに、彼は帰れと言わんばかりにむこうをむいてしまった。
③ リンさんはかごいっぱい、あふれんばかりのりんごを持ってきてくれた。
④ 彼の言い方は、まるで僕の方が悪いと言わぬばかりだ。
☞ 話す人自身の様子には使わない。「ぬ(ん)」は古語から来た言葉。
∞ 動詞の(ない)形+ん(ぬ)ばかりに(「する」は、「せんばかりに」)
9 ~とばかり(に)<いかにも~というような様子で>
◆ 「~」を言葉で言うのではなく、いかにもそのような態度や様子で、ある動作をすると言う意味。
① あの子は母さんなんか嫌いとばかりに、家を出て行ってしまいました。
② 彼はお前も読めとばかり、其の手紙を机の上に放り出した。
③ みんなが集まって相談していると、彼女は私には関係ないとばかりに横を向いてしまった。☞ 外の人の様子を表現する言い方であるから、話す人自身の様子には使わない。
§24 経過・結末 どのような過程を投通ってそうなったか、どのような結果になったかを言いたい時は、どんな言い方がありますか
(1)経過 どのような過程を通って、そうなったかを言いたい時
1 ~たところ<~したら・~した結果>
◆ ~した結果、こうなった」と言いたい時に使う。
① 久しぶりに先生のお宅をお訪ねしたところ、先生はお留守だった。
② 留学について父に相談してみたところ、父は喜んで賛成してくれた。
③ 山で採ってきたキノコが食べられるかどうか、食品研究所に問い合わせてみたところ、食べられないことがわかった。
④ 山川さんならわかるだろうと思って聞いてみたところが、彼にもわからないと言うことだった。
2 ~あげく(に)・~あげくの<いろいろ~した後で、とうとう最後に>
◆ 「いろいろ~した後で、とうとう残念な結果になった」と言いたい時に使う。
① 大学を受験するかどうか、いろいろ考えたあげく、今年は受けないことに決めた。
② 散々道に迷ってあげく、結局、駅前に戻って交番で道を聞かなければならなかった。
③ この問題については、長時間にわたる議論の挙句、とうとう結論は出なかった。
④ 何日間も協議を続けたあげくの果ての結論として。今回は我々の会としては代表を送らないことにした。
∞ 動詞の~た形・する動詞の名詞+の+あげく
3 ~末(に)・~末の<いろいろ~した後、とうとう最後に>
◆ 「いろいろ~した後で、こうなった」と言いたい時に使う。
① 帰国すると言うのは、散々迷った末にでした結論です。
② 帰国すると言うのは、散々迷った末の結論です。
③ 試合はAチームとBチームの激しい戦いの末、Aチームが勝った。
④ 五時間に及ぶ討議の末、両国はオレンジの自由化問題について最終的な合意に達した。
∞ 動詞の~た形・する動詞に名詞+の+末
4 ~きり・~きりだ<~して、そのままずっと>
① 子供が朝、出かけたきり、夜の八時になっても帰って来ないので心配です。
② 木村さんは十年前にブラジルへ行ったきり、そのままブラジルに定住してしまったらしい。彼女には昨年一度会ったきりです。其の後手紙ももらっていません。
☞ 後の文には次に起こるはずのでことが起こらないで予想外の状態が続いていると言う文が来る。
∞ 動詞の~た形+きり
5 ~っぱなし<~したままだ> J
◆ 「~したままで、後の当然しなければならないことをしない」と言う意味。
① 「道具が出しっぱなしだよ。使ったら、片づけなさい」
② 「靴は抜きぎっぱなしにしないで、きちんとそろえておきなさい。」
③ あのメーカーは売りっぱなしではなく、アフターケアがしっかりしている。
∞ 動詞の(ます)形+っぱなし
6 ~に至って(は)<~という重大な事態になって> ✎<
① 三十九度もの熱が三日も続くと言う事態に至って、彼はやっと医者へ行く気になった。
② 関係者H子供が自殺するにいたって始めて子との重大さを知った。
③ 学校へほとんど行かずにアルバイトばかりしていた彼は、いよいよ留年という事態に至っては、おやに本当のことを言わざるを得なかった。
∞ 動詞の辞書型・名詞+に至って(は)
(2)結末 どのような結果になったかを言いたい時
1 ~きる・~きれる・~きれない
① 三巻から成る小説を夏休み中に全部読みきった。
② あのゲームソフトは人気があるらしく、発売と同時に売切れてしまった。
③ 慎重な彼が「絶対にやれる」と言い切ったのだから、相当の自身があるのだろう。
④ 山口さんは年を取った両親と入院中の奥さんを抱え、困りきっているらしい。
⑤ 母は買い物に行くといつも手に持ちきれないほどの荷物を抱えて帰ってきる。
☞ 「~」の動詞に「全部~する」①②⑤、「自信を持って~する」③、「非常に~する」④などの意味を加える。
∞ 動詞の(ます)形+きる
2 ~ぬく
① マラソンの精神というのは、試合に負けても最後まで走りぬくことだ。
② 彼は両親を失いながらも、十年間も続いた内戦の時代を何とか生き抜いた。
③ 私は親としてあの子の長所も欠点も知り抜いているつもりです。
④ 彼は幼い子を失ったことを悲しみぬいて、自分の命をも断ったという。
☞ 「~」の動詞に「困難なことを乗り越えて最後まで完全に~し終える」①②、「完全に~する」③、「徹底的に~する」④などの意味を加える。
∞ 動詞の(ます)形+抜く
3 ~わけだ
◆ 事実や状況から、「当然~の結論になる」と言いたい時に使う。
① 三十ページの宿題だから、一日に三ページずつやれば十日で終わるわけです。
② 夜型の人間が増えてきたために、コンビニエンスストアがこれほど広がったわけです。
③ このスケジュール表を見ると、京都には一泊しかしないから水曜日の午前中には東京へ帰って来られるわけだ。
④ 彼に頼まれなかったから、私は其の仕事をやらなかったわけで、頼まれればいつでもやってあげるつもりだ。
∞ 連体修飾型+わけだ
4 ~次第だ<~わけだ> <
◆ 理由や事情を説明して、「それでこういう結果になった」と言いたい時に使う。
① 社長「君は大阪にはよら買ったんだね」
社員「はい、部長から帰れない連絡が入りまして急いで帰ってきた次第です。」
② 客「品物が届かなかったのはそちらの手違いだというんですね。」
店員「はい、まことに申し訳ございませんが、そういう次第でございます。」
③ 以上のような次第で、来週の工場見学は中止にさせていただきます。
∞ 連体修飾型+次第だ
5 ~ことななる
◆ 「ある事情から考えて、当然そうなる」と言いたい時にう買う。
① この事故による負傷者は、女性三人、男性四人の合わせて七人ということになる。
② 彼の話を信用すれば、彼は出張中だったのだから、其のとき東京にはいなかったことになる。
③ 「今、遊んでばかりいると、試験の前になって悔やむことになりますよ。」
④ あの人にお金を貸すと、結局返してもらえないことなるので貸したくない。
☞ ①②は「~わけだ」とほとんど同じ意味。③④は、このましくない結果になることを警告したりする使い方。
∞ 連体修飾型+ことになる
6 ~ことになっている・~ことなっている<~という決まり(予定、習慣など)になっている>
① この社会では社員は一年に一回健康診断を受けることになっています。
② 「あすは中山先生が休みで、代わりの先生がいらっしゃることになっています。」
③ 日本語の敬語ではたとえば自分の父母のすることについて外の人に話すとき、尊敬語は使わないことになっている。
④ 「午前の分科会はこれで終了いたします。なお、午後の分科会は二時からということとなっておりますので、一時五十分までにお集まりください。
∞ 連体修飾型+ことななっている
7 ~ということだ<~つまり~だ>
◆ ある事実を受けて、そこから「つまり~だ」と結論を引き出したり、相手に確かめたりする言い方。
① 社長は急な出張で今日は出社しません。つまり、会議は延期ということです。
② 「山田さんはまだ来てませんか。つまり、また遅刻と言うことですね。」
③ 係りの人「明日は特別の行事のため、この駐車場は臨時に駐車禁止になります。」
④ 客「ということは、つまり車では来るなということですね」
8 ~ところだった<もう少しで~のような結果になりそうだった>
◆ 「~のような結果になりそうだったが、実際にはならなかった」と言いたい時に使う
① 誤解がもとで、危うく大切な親友を失うところだった。
② 考え事をしながら歩いていたので、もう少しで横道から出て来た自転車にぶつかるところだった。
③ 試験の結果が悪く、危なく留年になるところだったが、再試験を受けることでようやく四年生になれた。
共起 もう少しで~ところだった、危なく(あやうく)~ところだった
∞ 動詞の辞書形・ない形+ところだった
9 ~っけ J
◆ 相手に念をおししたり、確かめたりする言い方。
① 「英語の試験は五番教室だっけ。」
「八番じゃない?」
② 「“ケン討する”の“ケン”は、キヘンだっけ、ニンベンだっけ。」
「キヘンきっまてるでしょ」
③ 「今度の研修旅行には、工場見学も日程に入っていましたっけ。」
「時間的に無理だと言うんで除かれたんだろ」
∞ 普通形型(「~ましたっけ」「~でしたっけ」もある)+っけ
10 ~に至る<~までになる> ✎<
◆ 「いろいろなことが続いた後、ついにこうなった」と言いたい時に使う。
① 被害は次第にどう範囲に広がり、ついに死者三十人を出すに至った。
② 小さなバイクを造ることからはじめた本田氏の事業は発展し続け、とうとう世界的な自動車メーカーにまで成長するに至った。
③ 工場閉鎖に至ったを責任は、誰にあるのか。
共起 ついに~至る、とうとう~に至る。
∞ 動詞の辞書形・名詞+に至る
11 ~しまつだ<~という悪い結末だ>
◆ 「悪いことを経て、とうとう最後にもっと悪い結果になった」と言うときに使う。
① あの子は乱暴で本当に困る。学校のガラスを割ったり、いすを壊したり、とうとう昨日は友たちとけんかして、怪我をさせてしまう始末だ。
② 昨日はいやな日だった。会社では社長に注意されるし、夜は友人とけんかしてしまうし、最後は帰りの電車の中にかばんを忘れてきてしまう始末だ。
③ 「君は昨日もまた打ち合わせの時間に遅れたそうじゃないか。そんな始末じゃ人に信用されないよ。」
∞ 連体修飾型+しまつだ
12 ~までだ・~までのことだ<~しただけなのだ>
◆ 「ただそれだけの事情や理由である」と言い訳をしたいときの言い方。
① 娘「もしもし、あら、お母さん、どうしたの。こんなに遅く電話なんかして。」
母「何度電話しても、あなたがいないから、ちょっと気になったまでよ。」
② 「まあ、たくさんのお買い物ですね。何か特別なことでもあるんですか。」
「いいえ、故郷のものなので懐かしくて対買い込んだまでのことなんです。」
③ 私の言葉に特別な意味はない。ただ、彼を慰めようと思っていっているまでだ。
∞ 動詞の普通形+までだ
§25 否定・部分否定 物事を打ち消したいときは、どんな言い方がありますか
(1)否定 物事を打ち消すとき
1 ~わけがない・~わけはない<当然~ない>
◆ ある事実をもとに「そんあことはない」と言いたい時。
① まだ習っていない問題を試験に出されても、できるわけがない。
② こんなに低音の夏なんだから、秋にできる米がおいしいわけがない。
③ こんな漢字の多い本を正が読むわけはない。彼は漫画しか読まないんだから。
☞ 話す人の主観的な判断を表す。
∞ 連体修飾型+わけがない
2 ~はずがない<当然~という可能性がない>
◆ ある事実をもとに「其の可能性がない」と言いたい時
① 「田中君どうしたんだろう。今日はきっと来ると思ったんだけど」
「田中?今日は来られるはずがないよ。今、神戸へ帰っているんだか。」
② 「大山さん、暇かな。テニスに誘ってみようか。」
「彼女は今就職活動中だから暇なはずはないよ。」
③ チンさんは生の魚は食べないから「刺身が食べたい」などと言うはずはない。
∞ 連体修飾型+はずがない
3 ~っこない<絶対に~ない> J
◆ 強く否定したいとき
① こんな難しい本を買ってやったって、小学校一年生の健にわかりっこない。
② こんなにひどい嵐じやゴルフなんできっこない。今日はやめとこう。
③ 「いいマンションね。でも、家賃が三十万円だって」
「三十万円!そんな高い家賃、僕たちに払えっこないよ。」
☞ 話す人の主観的な判断を表す
∞ 動詞(ます)形+っこない
4 ~ものか<決して~ない> J
◆ 話す人の強い否定の気持ちを表現するときの言い方。
① 「一人暮らしはさびしいでしょう」
「寂しいものか。気楽でのびのびしていいものだよ。」
② あんな失礼人と二度と話をするもんか。
③ 連休の遊園地なんか人が多く疲れるばかりだ。もう、二度と行くものか。
④ 「この機会が複雑だって?複雑なもんか。実に簡単だよ。」
☞ 反語を使った感情的な言い方。
共起 絶対に~ものか、決して~ものか
∞ 連体修飾型(名詞は「名詞+な」になることが多い)+ものか
5 ~どころではなく・~どころではない<~はとてもできない>
◆ 「~する余裕はない」と強く否定する言い方。
① 「高橋さん、今度の休みに京都へ行くんだけど、一緒にいかない。」
「ごめんなさいね。私、今忙しくて、旅行どころじゃないの。」
② 当時はお金もなく、誕生日といっても祝うどころではなかった。
③ 春だというのに、お花見どころではなく、夜遅くまで仕事をしている。
∞ 動詞の辞書形・名詞+どころではなく
6 ~ことなく<~ないで> ✎<
◆ 「~しないで、~をする」「~しないで、そのままいる」と言いたい時。
① ニコさんの部屋の電気は一時を過ぎても消えることなく、朝までついていた。
② 彼らは生活のため、休日も休むことなく働いた。
③ スミスさんは専門課程に進むことなく、帰国してしまった。
∞ 動詞の辞書形+ことなく
7 ~なしに・~ことなしに<~ないで・~なく> ✎<
◆ 「~をしないで、~をする」「~をしないで、そのままいる」と言いたい時。
① 私たちは三時間、休息なしに歩き続けた。
② 彼のことが気になって朝まで一睡もすることなしに、起きていた。
③ 彼は研究のため夏の休暇中も帰国することなしに、ずっと大学にとどまっていた。
∞ 動詞の辞書形+こと・する動詞の名詞+なしに
8 ~までもなく・~までもない<~しないてもいい>
◆ 「~の程度までは必要ない」と言いたい時
① 「あの映画はとても面白いよ。わざわざ映画館に見に行くまでもないけど、ビデオででも見るといいんじゃない。」
② 社長は今朝退院なさったそうだ。中山さんがご家族から直接聞いたのだから、確かめるまでもないと思う。
③ 説明書に詳しく書いてあるから、わざわざ説明を聞くまでもないと思う。
他例 「言うまでもなく」は慣用的な表現で「もちろん」と言う意味。
∞ 動詞の辞書形+までもない
(2)部分否定 部分的に打ち消したり、消極的に肯定したりしたい時
1 ~というものではない・~というものでもない<~とは言えない>
◆ 「いつも必ず~とは言えない」と言いたい時
① バイオリンは、習っていれば自然にできるようになるというものだはない。
② 会議では何を言うかが大切だ。ただ出席していれば言いと言うものではない。
③ 鉄道は早ければいいと言うものでもありません。乗客の安全が第一です。
④ まじめな人だから有能だと言うものでもない。
∞ 普通形型+というものではない
2 ~わけではない<全部が~ろは言えない・必ず~とは言えない>
① 私は学生時代、勉強ばかりしていたわけではない。よく旅行もした。
② 自動車立国というが、日本人がみんな車をもっているわけではない。
③ 会社を辞めたいという、あなたの今の気持ちもわからないわけではありません。でも、将来のことも考えないと。(先輩からの手紙)
☞1 ③「~ないわけではない」は部分的に肯定する言い方。
∞ 連体修飾型+わけではない
☞2 「特に~のではない」と説明したいときも使う。
① 熱があるわけではないが、なんとなく体がだるい。
② 今日の会は特に参加したいわけじゃないんだけど、頼まれたから行くんです。
3 ~ないことはない・~ないこともない<場合によっては~かもしれない>
① 「~という可能性がないとは言えない」と消極的に言う時。
② 「司会は、林さんに頼めばやってくれるかな。」
③ 「うん、林さんなら頼まれれば引き受けないこともないんじゃない。」
④ 東京駅まで快速で二十分だから、すぐ出れば間に合わないこともない。
⑤ 車の代金は一度に払えないことはないが、やっぱりローンの方がいいだろう。
4 ~ことは~が<一応~が>
◆ 「一応~は事実だが、しかし~だ」と言いたい時の表現
① 中国語はわかることはわかるんだけど、話し方が速いとよくわからない。
② 昨日は本屋へ行ったことは行ったが、店が閉まっていて買えなかった。
③ 私のうちは広いことは広いんですが、古く住み難いのです。
④ タイに行く前にタイ語を勉強したことはしたのですが、たった二週間だけです。
☞ 「ことは」の前後の「~」には同じ語が来る
∞ 連体修飾型+ことは~が
5 ~ないものでもない・~ないでもない<~ないのではない>
◆ 「ある場合は~することもある」「条件が合えば~するかもしれない」の意味。
① 三人でこれだけ集中してやれば、四月までに完成しないものでもない。
② 「私だってロックを聞かない門でもないよ。今度いいコンサートがあったら教えてくださいよ。」
③ 「日本酒は全然飲まないんですか」
「いえ、飲まないでもないんですが、ワインの方がよく飲みます。」
☞ 消極的に肯定する。個人的な判断、推量、好き嫌いについて言うことが多い。∞
§26 伝聞・推量 聞いたことを伝える時や、確かでないことについて自分がどう考えているかを言いたい時は、どんな言い方がありますか
(1)伝聞 聞いたことを伝える時
1 ~ということだ・~とのこと(だ)<~そうだ・~と聞いている>
① 今は田畑しかないが、昔はこの辺りが町の中心だったということだ。
② 新聞によると、あの事件はやっと解決に向かったとのことです。
③ 大統領の来日は今月十日ということだたが、来月に延期されたそうだ。また、今回は婦人は同行しないだろうとのことだ。
④ お手紙によると、太郎君も来年はいよいよ社会人になられるとのこと、ご活躍を心から祈っています。
☞ この言い方は、直接的な引用という感じが強いので、「~」には推量や命令の形なども来る。「~ということだった」という形もある。
2 ~とか<~そうだが・~と聞いたが>
① 「テレビで見たんだけど北海道は昨日大雪だったとか」
「そうですか。いよいよ冬ですねえ。」
② 「ニュースで聞いたんですけど、夕べ新宿で火事があったとか、あなたの住んでいる方じゃないですか。」
「ええ、近くだったんです。五人もなくなったとかで、大騒ぎでした。」
③ 来年は妹さんが日本へ留学のご予定だとか。楽しみに待っています。 *
☞ 伝聞の「~そうだ」や「~ということだ」より不確かな気持ちがある場合や、はっきり言うことを避けたいときに使う。
3 ~由<~そうで> ✎<
① そちらでは紅葉が今盛りとの由ですが、うかがえなく残念です。 *
② 来月はひさしぶりに上京名さる由、其のときはぜひご一報ください。 *